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「佐藤」が起こす社会問題があるらしい

「リアル鬼ごっこ」という小説がかつて流行った。これは全国の人口の約半分が「佐藤」になってしまったことで、鬼が「佐藤」を最後の1人になるまで絶滅していくというホラー小説である。出た当時はたしか私は小学生だったが、クラス中がこの小説を読んでいた気がする。その時、佐藤さんは息を潜めていたなぁ、なんて思い出をふと思い出した。

それを思い出したきっかけは、とあるニュースをYouTubeで見たからだ。

それは日本人の苗字が2531年に全員「佐藤」になるという試算が出たというものだ。そもそも2500年代まで日本人が生き残れるのかという疑問はあるが、こうしたしょーもない計算は個人的に大好物だ。

だが、この試算が思わぬところに舵を切るきっかけになった。それが「選択的夫婦別姓」である。

日本では夫婦は同姓を名乗ると民法750条に明記されている。結婚して好きな人の苗字を名乗れる喜びと引き換えに大量の事務手続きをしなければならなくなる。免許の名前変更や仕事で使う名刺も総入れ替えになるなど、片側にかかる負担がとてつもなく大きい。

「変えるんだるいな…」といって変えないままにすると、とんでもないことになる。それが相続の問題だ。

要するに、結婚したのに配偶者として認められないということになる。ちょっと意味が分からないが、日本ではどうやら同姓の夫婦しか相続を受け付けないらしい。異姓の夫婦は、事実婚という扱いになり、そもそも法律上夫婦として認められない。

要するに、この法律のせいで国民の自由の一部を奪っているという意見が上がっていたのである。

これが「全国佐藤化危機」によって、苗字の絶滅の危機に瀕したから、今ある苗字の保護のために国家が動き出すようである。それによって今のままの苗字を結婚後も名乗っていけるような法改正をしていくようだ。

ギャグのような話だが、これによって現代日本の問題の一つを解決しなければと気付いたのなら、こうした嘘のような本当の試算も必要なのだろう。

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