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俺綺麗好きなんだよ。きたねぇ奴らと一緒に生活したくねぇんだ。

なぜ私が苦労・面倒にさいなまれなきゃいけないんだ。

そう、

綺麗好きは苦労する。


父は絶対にトイレで手を洗ってないし、その言動からして絶対に汚い。というかあまりそういうのを気にしない人だ。

弟も同様に汚いイメージしかない。小さい頃から共に過ごしてきて分かる。弟のスマホなんぞ絶対に触りたくない。

一日中触り続けて、トイレでも、寝る直前も…。

携帯にどれほど細菌がついていることか。自分の携帯を除菌シートで拭いている私にとっては弟の携帯など(無論父のも)絶対に触りたくない。

「もつなぁぁぁーー!!!」
「指がぁぁぁぁーー!!!」
「私が口をつけるのだぞぉ?!」

もうしわけないが、私の茶碗を持たないでくれ。私が米をよそう。

炊飯器のボタンも直接は触らない。しゃもじの柄の下部で押す。

みんな触っている。炊飯器のボタン。

「待てい!弟ぉー!」
「私が先におかわりをする。ついでに私が米をよそってやる。」

スイッチ、ノブ、レバー、触れる訳がない。


トイレ。まず小指で。皆の触らなそうなドアノブの付け根の部分を小指で。

なぜ私がトイレのたびに苦しい思いをしなければならない。

父だけである。トイレの蓋を閉めるのは。蓋を閉められると逆に意識してしまうのだ匂いを。

それ故私はトイレの間は息を止めながら用を足すことになる。

「なぜだぁ。なぜなんだぁ。なぜ私が苦しい思いを…。」

さぁここからである。どうレバーを引いて便を流すか?

あった。”トイレットペーパーの芯”である。こいつは万能だ。

あれ?電気のスイッチは?

初めからついていれば、トイレットペーパーの芯を使ってそれを押す。ついてなければ、完全には閉めておかなかった扉の隙間から入るわずかな光を頼りにすればよい。

こうして私のトイレの時間は終了する。

「トーストォォーー!!」
「ポテチィィーー!!」
「せんべいぃぃーー!!」

毎日毎日丁寧に掃除機をかけているのは私だぞ!そんなことも知らずにバリバリと…。

母の咀嚼音に反吐がでる。

加えて、アンチトースト派の私にとってはより一層腹立たしい。

「父!また貴様だ!私が皿を洗うから触れるなぁー!」

にも関わらず母は食ったら皿洗いまでしろと口うるさく言う。

私が自分で満足いくように洗うからよせよせ。

結局父が雑に乾かした食器に私が容赦無く水をぶっかける。

さぁ洗おう。

キーボード、スマホ、イヤホン、ペン、定期券、冷蔵庫の取っ手、レンジのボタン・取っ手….。

こんなに除菌シートやら消毒液やらを使っていると母親譲りの乾燥肌が悲鳴を上げる。

しかし私は保湿クリームが大嫌いなのだ。あのベタベタした感じ非常に不愉快だ。


あぁ。さっさと綺麗で清潔な一人暮らしがしたい。

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