かえりみ

女子大生/解像度粗めの日常と湿度高めの趣味

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最近の記事

雑記/二年半実り続けた初恋が一分半で終わったわけだが

私と二年半遠距離恋愛を育んできた男がいきなり「他に好きな人ができたから別れたい」と申してきた。いきなり。私の実習期間中に。なに? この間、約一分半である。 勘違いされるかもしれないけれど、私はあの男のことが好きだったし、友人に「遠距離なのによく頑張ってるよ」と折に触れて言われるくらいちゃんと大事にしていた。 はじめて恋人をもったにしては中々上出来だ。 だけど。だから。 私がつらいくるしいしんどいと嘆きながら頑張って実習をやっているときに振ってくるほど、私に興味がない男

    • 雑記/教員にならないのに教職課程を履修している

      「ちゃんとした大人になる」 これを目標に教職課程を履修している大学生、果たして全国にどれくらいいるんだろう。 同じく教職課程を履修している友人にその話をしたときの最初の反応は端的に 「は?」 である。 彼女の弁は「お世辞にも楽とは言えないこんな履修課程を、将来に活かすわけでもないのに履修しているなんてあんた正気か?」でしたが、異なる立場の人間からは、また違った意味合いを持つ「は?」が飛んでくることだろう。 そこで今回は、わたしが一般就職を目指し、教職に就く予定がないのに

      • マカロニえんぴつ「レモンパイ」/恋の踏切

        マカロニえんぴつの楽曲「レモンパイ」がとてもとても好きなので、今回はその歌詞について書いていこうと思う。これを雑な導入と呼びます。 ※個人の歌詞解釈を含みます。 この短い間で二人の関係性がパッと明示されるの、歌詞の情報量としてあまりに適切すぎます。 どうやら「君」と「僕」がいるらしく、これは二人の恋の歌で、しかし付き合ってはいないよう。 片思い特有のいじらしさや酸っぱさ、もどかしさの代わりに「ずっとこんな状態なんだよ」と嘆息が聞こえてくるあたりがマカえんらしさだろう。

        • 米津玄師「空想」/身勝手な救済

          2023/06/15、米津玄師のツアーライブ「空想」inさいたまスーパーアリーナに行ってきた。※ツアーネタバレ、楽曲の個人解釈を含みます。 * 四曲目にviviを歌われたせいで頽れて泣いた。 心の第一声は「聞いてねえよ」だったし、全然そんな歌ではないのに 「今こんなに近くにいるのにきっとあなたに『愛しています』と言うことは生涯ないんだろうな」 と考えた瞬間号泣してしまった。序盤に泣くと思ってなかったしそんな準備もしてない。 私がオタクであるときにことごとく胸に刻んでいる

        雑記/二年半実り続けた初恋が一分半で終わったわけだが

          NOMELON NOLEMON「シャッターチャンス」/鮮烈な一瞬

          2022/09/09、NOMELON NOLEMONの1stワンマンライブ「シャッターチャンス」in渋谷wwwxに行ってきた。※ライブネタバレ、楽曲の個人解釈を含みます。 良いライブだった。 終わった後に後ろに立っていた男の子が呟いた 「たぶんおれたちが思っているより、  本気で音楽やってる」 という言葉が、きっと真理だ。 * MCでそう話して泣いたツミキさんの震えた声が、手が、凶暴で美学と理知に氾濫した音楽を知っていたら驚いてしまうほど、人間味に溢れていて繊細できれい

          NOMELON NOLEMON「シャッターチャンス」/鮮烈な一瞬

          新海誠「天気の子。」/愛と選択

          「『天気の子』は迷惑なバカップルの話で嫌いだ」という声を聞くたびに「そこが好きなんだよ! 気が合うね!」と思うのですが、これは果たして気が合うと言えるのかしら。 ※映画の内容、個人の解釈を含みます。 「君の名は。」「天気の子」「すずめの戸締まり」の中では「天気の子」が一番好きで、とはいっても新海誠作品が好きで、もうちょっと言えば新海誠が撮る映画より彼が紡ぐ文の方が好きだったりする。 スクリーンいっぱいに表示される美麗な作画と情報をするりと補いながら、見えも聞こえもしない感

          新海誠「天気の子。」/愛と選択