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【春夏学期#1_4/18】受験の一年計画と今すぐ始めるべきこと

 本記事では受験1年間の全体像および受験勉強開始直後に始めるべきことについて書き残していきます.
 皆さんが受験勉強を意識し始めたのはいつ頃からでしょうか?おそらくですが,高校2年の期末テストが終わったくらいに,いろんな塾から春期講習の案内が来てそれで塾や受験勉強を意識するようになるんだと思います.
 しかしながら,実際問題として受験を意識し始めるとその直後に...
「受験勉強を始めようと思っても何から始めたらいいのかわからな―い!」
という悩みにほとんどの学生はぶつかります.かく言う僕も同じ悩みに苦しみました.
 そこでまず初めに,受験勉強は何から始めればよいのか?という問いの回答をずばり示そうと思います.
「受験勉強は,1年の計画を立てることから始めましょう!!」
 
以下に受験計画を立てる理由と,具体的な計画の立て方について述べていきます.ぜひ読んでみてください.


受験勉強のスタートはいつ?

 受験勉強を始めるのは高校三年生の4月からと思っている方も多いかと思いますが,実は3月から始まっていると思ってもらった方が良いかと思います.

少し嫌な言い方をすれば,
4月から受験を始めようと思っている人は,すでに出遅れているかもです!

これは脅しているわけではなく,受験塾の戦略が生み出した受験勉強の早期化に起因する問題です.というのも,受験塾の通常授業は4月半ばくらいから始まるために,3月中に受講生を集める必要があります.そのため,塾としては2月末・3月上旬からチラシや割引広告を打ち出していき,3月中の春季講習を受講させます.あるいは親御さんが子供を春期講習に送り込みます.
 その結果として,受験ガチ勢じゃない学生も気づけば3月から受験勉強を始めてしまい,塾に行っていないだけで少し出遅れてしまうという現象が発生しています.ぐぬぬ...

受験勉強を早く始めたとしても,受験日は皆同じ!
いつ仕上げるのかを決めなきゃ意味がない.

 受験勉強に出遅れている人も,うまくスタートダッシュを切れた人も,受験計画を持たないと受験を失敗する可能性はあります.それはなぜかというと,受験勉強を早く始めたといっても,いつまでに仕上げればいいのかを設定していないと,勉強の進度のスピードを.

受験の1年の全体像は人によって異なるので,自分の全体像を自分で作る必要があります.

 まず,初めに受験そのものの日程について見てみましょう.意外かもしれませんが確定している絶対的なスケジュールはかなり少ないです.
具体的には
・共通テストの出願:だいたい9月中
・推薦入試の出願:だいたい11月初旬締め切り
・共通テスト試験日:1月の13日以降の最初土・日(追試は2週間後)
・国公立の個別試験出願:だいたい1月末の1週間強
・国公立の個別試験日(前期日程): 2月25日(医歯薬+東・京大は26日も)
・国公立の個別試験日(中期・後期日程): 3月上旬
・国公立の個別試験日(前期日程)結果発表:3月1日~3月10日
・国公立の個別試験日(中期・後期日程)結果発表: 3月20日~24日
だけです.

 見ればわかるように,夏休みまでの使い方は当然自由ですし,9月の出願後も自由ですし,そもそも私立大学の出願は学校ごとに全然違うし,国公立の前期中期後期も全部受験する必要は必ずしもありません.つまり,

受験勉強の1年の使い方はほとんど自由に自分で決めることができる
⇔ 自分でスケジュールを立てる必要がある

ということです.受験の全体像は受験生一人一人でそれぞれで異なっているということを忘れてはなりません.
 それゆえに,自分で受験計画を考えることで,勉強の仕方を最適化できるようになるのです.

絶対に受験計画を立てる!
※ただし受験計画は綿密に考えるだけ無駄だということを念頭に置く!

 さて,いよいよ受験計画を立てていきます.早速ですが,受験計画を立てる上で最も重要な事項を書き残そうと思います.それはずばり,

受験計画は常に変更する!⇔ 頻繁に計画を立て直すのが大前提!

ということです.頻繁に変更したら計画の意味がないと思うかもしれませんが,それは逆です.頻繁に計画を変更しないと意味がないのです.
 
一見哲学的におもえるかもしれませんが,これは結構当たり前のことです.なぜなら,3月時点で立てた受験計画など完璧なはずがありませんし,仮に完璧な計画を立てたとしても,十中八九その計画を完璧に遂行することはできないからです.

 例えば,来週はテストがあるから,月曜日に物理の重要問題集を2時間で4ページ進めて,火曜日には青チャートを1時間半で2ページ進めよう.と決めてたことくらい誰しもがあるでしょう.しかし,この予定を完ぺきにこなせなかったことの方が多くないですか?1週間程度のスケジュールでも簡単に破綻するのに,1年間の予定を完璧かつ実行可能に作ることなど不可能なのです.

 また,調べたら出てくる受験計画の模範解答など,だいたい受験を終えた人が書いているため,あの時期にはこれをやっていたなぁという記憶から書かれた結果論的な受験計画(結果)にすぎません.そもそも,模範解答の人と3月時点で全く同じ学力なはずもなく,共通テストや個別試験も問題難易度も違うのであてにするだけ無駄です.

 以上のような常識を鑑みれば,受験計画を精度よく立てようという考えは捨て去るべきであると思ってもらえたのではないでしょうか?

 ということで,最後に1年間の受験計画の立て方を述べます.ポイントは3つです.

  1. 限界まで具体的に達成目標(問題集の進行度)を決める.

  2. 1日の勉強時間の総時間の目標を決める.

  3. 1か月ごとに目標を定め,結果を記録し,毎月時間をかけて見直す.

1.限界まで具体的に達成目標(問題集の進行度)を決める.

 達成目標の設定とは要するに,その月の月末にどの問題集の何ページの問題番号何番まで解き終わるかを決めるということです.必ず問題番号の目標まで決めなくてはいけません.
 これを決めておくことで,目標を達成できたのか,できなかったのかが分かるだけでなく,自分がどのくらいのスピードで問題集を進めることができて,どのくらい目標との乖離があるのかを確認できます.
 仮に目標ほど進まないのであれば,その科目の勉強時間の割合を増やす必要があるわけで,その増分は目標との乖離の程度に応じて決めることができるはずです.
 仮に簡単に目標が達成できたなら,その科目はもっと速いスピードで進められるはずなのですから,もっと高い目標を設定するか,その科目の勉強に費やす時間は短くして時間が足りなかった科目へ勉強時間を回しましょう.
 大前提として受験計画は変えていくのですから,最適な目標に変える参考指標を,この具体的な進行度の目標設定と見直しから得るのです.

2.1日の勉強時間の総時間の目標を決める.

勉強量は質と時間の掛け算で決まります.質の高い勉強をすることができるなら,量を減らしても大丈夫です!
しかし,受験の合否は他の生徒を含めた順位で決まりますので,他の学生が質の高い勉強を長い時間していたら負けてしまいます.ですので,どれだけ効率的に勉強ができるとしても,勉強の量は増やす必要があるのです.

 受験生なら誰しもが疑問に思っていることですが,一日の勉強は何時間すればよいのでしょうか?
ずばり,

夏休みには毎日11時間くらい勉強できるようになってた方が良いです.

 多くの学生がそんなの無理だと思ったでしょう.余裕だと持った人はいい感じですね.その調子で頑張りましょう.
 さて,ここで重要なのは,8月時点で11時間勉強できれば良いということです.4月から11時間勉強しろと言っているわけではありません.3月時点で6時間勉強できるなら,一か月あたり1時間10分くらいずつ勉強時間を増やせばよいのです.言い換えれば一か月を4週間とすると毎週20分弱くらいずつ勉強時間を長くすればよいのです.こう考えると行ける気がしますよね.

 上記のように,勉強時間に関しては,予定を具体的に立てることで,結構簡単に勉強時間を伸ばせる事に気づくことができます.さらに,このように少しずつ勉強時間を延ばすことを考えると,この目標設定は3月や4月等早い時期にすればするほど効果を発揮します.

自分は毎月どのくらい勉強時間を長くするのか決めてみましょう.決めてしまえば受験勉強が余裕に思えてきますよ!

3.1か月ごとに目標を定め,結果を記録し,毎月時間をかけて見直す.

 これが一番重要かもしれません.受験計画の肝ですね.
受験計画を変更すること自体を,受験計画の中に組み込んでおきましょう.

 ポイント1と2をしっかりと踏まえて,受験計画を実行していれば,受験計画の修正は全然困難ではありません.問題集の進行度と1日の勉強時間について,それぞれの目標と結果を比較すれば,どの科目にどの程度時間を割り振ればよいのか,どの科目の勉強時間をどの程度増やせばよいのかはだいたい目星が付くはずです.
 かといって,一度修正したくらいでは,まだまだ完璧な計画にはなりませんから,毎月見直していきましょう.受験計画の見直しを続ければ,夏を終える頃には,自分の勉強スピードが把握できているかつ勉強時間も伸びているはず...!
 自分の状況が把握できないまま夏を超えると,どこまでの志望校が射程範囲に入っているのかもわからないまま,志望校の決定時期が来てしまいます.これだけはどうやっても避けたい!!!
 逆に言えば,自分の勉強スピードと量が分かっていれば,数か月後の自分の学力をある程度予想できるので,志望決定が楽になり,不安も少なくなります!!

まとめ

この記事では,受験計画を立てる必要性とその立て方について述べました.
受験計画は人によって違うので字面で決めていく必要があります.そして決める際には,受験計画は定期的に変更することを念頭に置いて以下の3点に注意して決めて実行していきましょう!!

  1. 限界まで具体的に達成目標(問題集の進行度)を決める.

  2. 1日の勉強時間の総時間の目標を決める.

  3. 1か月ごとに目標を定め,結果を記録し,毎月時間をかけて見直す.

それでは,また来週お会いしましょう.それまで順当に計画を立てて,粛々と進めていきましょうねー!

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