【春夏学期#3_05/09】模試の使い方(模試前後の学習法)

 さて,今週は模試の使い方のおはなしです.4月半ばから5月頭の時点ですぐに模試の申し込みが始まります.模試の申し込みは概ね,模試の1か月前くらいにあるので,実感がないのに申し込みをする羽目になるのが,ちょっといやなところですよね.
 とりあえず,最初の模試は一通り申し込んでおきましょう.模試はだいたい1年で10回くらい受けることが目安です.まあ,その詳しい話はまた別の回でお話しします.
 今回は,あくまで,模試を受ける前日,当日,その翌週の時間の使い方について書き残します.

模試は面倒くさい!!

 模試っていいイメージないですよね.大切な土日の休みを失うだけでなく,朝は早いし,問題は難しいし,E判定が出るだけだし...そもそも何のために受けてるのかもわからないまま,模試は次々にやってくるという大変悲しいイベントです.
 でもそれでも,模試を上手に使いこなさないと大学受験はやっていけないんです!!

しかし,模試は受験の最重要アイテム

 模試は,受験においてかなり強力なツールです.その最大の理由は,点数を伸ばしやすい科目(単元)を見つけることが見つけることができるからです.
 ただしそのためには,模試を普通に受けて問題を解くだけでは意味がありません.模試の前日,当日,その翌週に必ず押さえるべきポイントがあるのです.


模試の前日のポイント 
ー昔習った単元の復習をするー

 模試の前日は,学校で習い終わった範囲を復習しましょう.
例えば高3理系の春くらいは,数学3の微分積分などを習っていることかと思います.
 高3から受ける模試では,高1や高2で習ってた幾何や数列,ベクトルなども出題されます.こういう昔の単元などは未復習だとと全くもって歯が立たないので,基礎でも復習しておかないと模試の受験時間は無駄になってしまいます. 得意科目であっても昔の学習範囲を少しだけでも解いておきましょう.
 今学習している範囲が苦手だとその分野を勉強しておきたくなるかもしれませんが,それよりは昔の範囲を復習しましょう.
 模試当日,復習したうえで解けない問題があれば,その問題は苦手科目ということになりますが,未復習で解けなかった場合,その科目が苦手で解けなかったのか,それともただただ記憶からなくなっているために解けなかったのかわかりません.
 繰り返しますが,模試は苦手単元を見つけるためのツールです.多少は記憶を掘り起こしてから模試当日に挑まないと,苦手科目なのか記憶喪失なのか判別できません.復習してから模試に挑みましょう.

模試当日のポイント 
ー微妙に解けない問題にマークを付けるー

 当日は高得点をとることは重要ではありません.重要なことは苦手な科目・単元を見つけることです.

ということで模試当日において最も重要なポイントは,
各問題の手ごたえを○△✕の三種類で記録しておくことです.

上手に解けた手ごたえがあれば〇
解けそうで解けなかった問題は△
全く歯が立たなかった問題は✕
の印を問題番号の横に書きながら問題を解いていきましょう.

この印が後の復習において重要な役割を果たすのです.

模試の翌週のポイント 
ー微妙に解けなかった問題から復習するー

 さて復習のお話しです.まず復習は模試の後1週間以内に復習しましょう.これは絶対事項です.逆に言えば復習する時間がないのであれば模試を受けても意味がありません.
 模試の解き直しですが,できれば翌日にするのがベストです.しかし,全科目の全問題を解きなおすには時間がかかりすぎます.ゆえに,復習する問題に優先順位をつけて,解き直しましょう.

 

優先的に解きなおす問題は,模試を解いたときに△印をつけた問題から.その理由は2つ.

 1つ目の理由は,△印の問題は確実に完答すべき問題である可能性が高いからです.記述模試でも本番の試験でも正答率が50%になるように問題は作られています.そのため,正答率が50%程度の問題を完答できるかどうかが合否を分けるわけです.正答率50%くらいの問題は解けそうで解けない問題,すなわち△印の問題なのです.
ということで,重要な問題や合否を分ける難易度の問題をしっかりと抑えるために,△印の問題を解き直しましょう

 2つ目の理由は復習に時間がかからないからです.△印は途中まで解けているはずなので,解き直しの時間が短いのです.これは重要なことで,複数の科目の解き直しをしっかり模試から1週間以内にするには無駄な時間は使えません.完全に歯が立たなかった問題は時間がかかりすぎるし,簡単に解けた問題はそもそも解きなおす必要がありません.時間の観点からも△印の問題が優先なのです.

以上の理由から,全科目の△印をまず解きなおすという作戦はと,最小の時間で解き直しを進め,最大効率で点数アップを狙えるのです!

全く歯が立たなかった問題の復習は後回しでも良い

 また,共通テストでは1割,記述試験(二次試験)では大問の半分程度を回答しなくても合格できます.逆に言えば,解けないほど難しい問題(✕印のつく問題)が本番の試験でも出題されるのです.模試で✕印が付く問題は,俗に言う捨て問(解かなくても良い問題)の可能性が比較的高いです.ですので,難しい問題の解き直しにやたら時間をかけるよりは,確実に完答しなければいけないけど解けなかった問題,つまり△印の問題の復習に時間をかけましょう!

まとめ

 以上までに,模試の使い方を述べました.重要な点は...

前日は,昔習った単元の復習をする!

当日は,各問題番号の横に解いた時の手ごたえを○△✕で記録しておく!

問題を解いた後は,1週間以内に復習する.優先的に解きなおすのは,解けそうで解けなかった△印の問題から!

以上の3点だけです.

それでは,また来週!
模試は大変だけど使いこなせば重要なツールになります!最小の時間で最大の恩恵を受けられるように,上記の3点を抑えて学習を進めましょうねー!

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