いじめられてる君へ 小中5年間いじめを受けたママからの手紙
いじめ。
なくならないよね
でも辛くても苦しくても光が見えなくてもお先真っ暗でも、死んだらあいつら喜ぶだけだから
だから、死ぬのだけはだめ。
あいつら喜ばせたらだめ。
じゃあ、どうしたらいい?
キレてやるんだよ
最初は怖いよね。今まで黙ってひたすら我慢してきた君だもの
でもそれってね、すっごい強さなんだよ
辛くても苦しくても、黙って我慢するって、強い人にしかできないことだから
君は強い。それは間違いない
でもあいつらは、それを知らないから調子に乗ってるんだ
だから、その強さをみせつけてやればいい
いじめられ始めたら、机を投げろ
椅子で窓ガラスを割れ
叫んでもいい
泣いてもいい
かっこ悪くたっていいよ
殴り返されたっていい。だってどーせ殴られるんだから
まず手元にあるものを、振り回せ
なんでも壊せ
暴れろ!!
そうしたらね、騒動になるよね。いいよー騒動大歓迎。
ママは、何を壊しても、誰にケガさせても、貴方のためならすぐ学校へ突撃して、壊した物に対しては弁償するけど、貴方のそのきっかけをもらったお陰で、何もわかってない先生と、教頭と、校長を呼び出して、怒鳴りつけて説教して、教育委員会とかエライとことかマスコミとかネットとかで騒いだり連絡とったりして、持ちうるすべてを行使して君の苦しみの代弁をするから
それはママにとって迷惑じゃない
ママにとっては、やっとやっと、君の味方ができるチャンスだから
おおいに張り切ってやってやんよ
ママにとっては君が一番の宝物なの
君のためなら死んでもいいくらい思ってるの
それくらいの気持ちで、君を産んだの
死ぬほど痛い思いをして、産んだの
痛い痛い思いをしてでも、君に会いたかった
君と一緒にいたい
ママって、実はそう思っているんだよ
何があっても、いつでも、一生、君の味方。
そして大騒ぎをした後の学校
そうしたら何が起こると思う?
みんなね、君の強さを知るんだよ。やっとわかるの
そうしたら、もしかしたらいじめが減るかもしれない
少しは居心地がよくなるかもしれない
どう転ぶかは状況次第だからわからないけど、とにかく今よりは絶対に楽になるはずなんだ
そしたら今度はママと話そう。どうしたらいいか徹底的に話そう。
ママはこれでも、君の人生の先輩なんだ
多分、日本人でいじめられた経験のない人って、残念なことに、いないんだ
だからどんなママでも、きっと「私もいじめられたこと、ある」って言ってくれるよ
そして「よく頑張ったね」って言ってくれる
私なら言う
だから、死なないで
いじめは一つの通過点。
今はそう思えないのはよくわかる。ずっとずっと永遠にこのままなんじゃないかって思うのもよくわかる
でも、君には必ず味方がいるはず
周りをよく見てみて。
じゃあ、ここからはママの経験談を話するね
私がいじめにあったのは小学校5年生から中学卒業までの5年間。
長かったね。一生こうなんじゃないかって思った
ママは気がとても小さい、大人しい女の子だった。親にさえ思ってることが言えなくて、あとで親に「何を考えているのかわからない子だった」と言われたよ(苦笑)
ある日、転校してきた男子が私に突然こう言いだした
「あいつ、きったねぇー!」
別に汚い服装でもなんでもなかったんだけどね
その日からバイキン扱いが始まった。私が触ったものは汚いからと投げ合い、私に近づくと汚いからと無言で避けられ、ヤンキーが珍しく学校に来た日には調子に乗られて机の中にゴミ一杯突っ込まれたこともあった
当然だけど人間不信になった。
自分にも自信なんて持てるわけがなかった
でもなぜか、学校に行かないという選択肢が思いつかず、ただただ、ひたすらに耐える日々だった
辛かったなー。辛さの限界がきて親の前で突然号泣して、親が学校に怒鳴り込んで、ホームルームとかもあったり、あっちの親呼び出して親同士が面談したり、きっかけになった転校生が親に言われて私に謝らせられたりとかもしたし、中学上がる前には何度か登校拒否もしてみたけど、なーーーんにも変わらなかった。
噂は広がり、中学に入る時にはもう学年全体から、私はバイキン扱いされた
名前は「顔面殺虫剤」
私の顔は汚いから、虫も殺せるんだってさ。
中学に入って、ほかの小学校からも同じ中学に入ってくるから、いじめがなくなることを少しだけ期待した
でもダメだった。結局噂が広がって、また学年全体でいじめられた
特にエリート校だったから、成績のいい子や、成績がまぁまぁいい子とかでも普通にいじめてきたね。今思えば彼らのストレス発散に私が犠牲になっていたんだと思う
私は大人しい子だったから、もう中学にあがった時にはすべてを諦め、ただただスルーしてた。スルーした、気になって傷つく自分をごまかしてた
そうやってひたすら耐えて過ごした
高校は、自分の中学から誰も行かないであろう、少し遠い学校を選んだ
一人だけ受験している男子がいるのを知っていたから、その人が来ないかドキドキしたけど、他校に進学してくれて、真新しい人間関係の中に私は入ることができ、高校に入ってようやくいじめから解放された
でも、それだけいじめられまくった人間が、普通に人間関係築けるかっていったらそんなのうまくいくわけなくて。
高校の人たちはみんな普通に接してくれたし、いい人も多かったけど、私は強い人間不信と、自信喪失と、自己嫌悪と、そういうのから抜け出すのに必死な日々が、始まったかな…。
そんな人生を送って、今ママが大人になって振り返った時にね、私なんであんなに我慢しちゃったんだろうって思ったの
あれだけひどいことされ続けてたのに。
親も先生も誰も救ってくれないから
耐えることに必死だったから
でも
でも、もしあの時、少しでもキレて、椅子投げたり、机投げたりして大暴れしてたらどうなってただろうって、思うんだ
絶対何かが変わってたと思うの
「あ、アイツキレたら怖いから、普通にしないとヤバイ」って思わせればよかったって
そう思うまで、何度でもキレてやればよかったって思ったんだ
ママは今ママになって、子供がどれだけ愛しくて宝物で、自分の命を代わりに捧げてもいいって思うくらい大切なものって知ったの
君がいっぱいいっぱい、愛情ってものを教えてくれたの
だから、いじめなんて絶対許さないし許せない。ママがそいつら全員地獄送りにしたるって位きっと、そいつらのこと怒って怒って許せない
だから、君が学校で大暴れして窓ガラス何枚割ったっていい
お金なんてどーでもいいよ
それより君の辛さの方が大事
頑張ってきた君の方が大事だから
頭下げるなんて仕事してた時たくさんしてきたから(社会人の時は理不尽に頭下げるなんていくらでもあったしね)全然よゆーでできるし、君のためなら何万回ででも頭下げられるよ
それは全然迷惑でもなんでもない。ママはやっと君の味方ができてうれしいくらいだ
こんないじめにあったママが今一番思うことは
あの時死ななくて良かった
ってこと。
高校時代に出会った友人、大学時代のサークルでの生活、社会に出て働き始めて知った色々なこと。
小中学校の時が永遠に続くと思っていたけど全然そんなことなくて
そのあとにはいっぱいいっぱい、色々楽しいことも待ってたよ
だから、あんなやつらのために、あいつらが喜ぶために死ななくて良かったって思ってる
しかもね、進学して、仕事を始めて、大人になっていい歳になって、子供を持って…そうやって時間がたてばたつほど、あいつらはきっとあのひどいいじめを私に加えたことを覚えてもいないんだろうなって思うんだよ
あんなひどいいじめすら、きっとあいつらには遊び感覚だったろうから
そんなやつのために、死ななくて良かった
暴れろ!
我慢するな!
全部吐き出せ!
いい子ぶりっこなんてもういいんだよ!
全部ぶちまけてやれ!
そして君は、どんな人に対してもいじめない人間になれ
色々な人がいて、それでいい
そういう時代になると、ママも信じたい
応援してるよ!
もし心に響いたならば……投げ銭のひとつやふたつやみっつやよっつ!!よろしくお願い致す!(笑)