こころまで縛られたくない

*歯医者から、定期検診の連絡がやってきた。というか、今の歯医者ってそんなのもやってるんだなぁ、とおどろいたものだ。たまたま知り合いに歯医者関係の人が多かったからか、歯医者は予防が肝心なんだという言葉をよく聞くことがある。虫歯になってから行くんじゃなく、きちんと予防で来てもらうんだよ、と。なるほど、たしかにとうなずいていたぼくにさっき、そんな「予防できてますか?」というメールが届いたのだ。

しかしなんとも、その定期検診の連絡がぶっきらぼうな感じだった。「定期検診に来てね〜(意訳)」までは、いい。ああ、忘れてたなと思ったからだ。しかしそこから「口腔内に炎症があるとウィルス感染症にかかりやすいとされています」と続いた。しょうじき、「またこういう商法か」と思ってしまったぼくがいるのです。悪気はないんでしょうけど、ごめんなさいね。

いや、事実関係はわかんないですよ、ぼくは医者じゃないので。分かんないけど、そりゃもちろん健康な人の方がかかりにくいに決まっているじゃない。ちょっとした病気を持っている人の方が、なんの病気も持っていない人よりもウイルスに罹りやすいって、考えなくても分かるよね。そりゃそうだろう、という理論を、こうもあからさまに使われるのがこの一年間で苦手になった。そこにはどんな論理と証拠と、繋がりがあるんですか?と問いたくなってしまうような。

もちろん、ウイルスで大変な時期だよ。今もこれからもかもしんない。でもさ、なんでもかんでもそれに結びつけちゃうのは、なんだか節操がないよ。できるだけ距離を取りたい人だっているだろうし、なんなら無縁で忘れたい人もいる。もちろん感染には気を使っているけれど、こころまでウイルスに縛られたくないんだよなぁ。なんて、こどもじみてる?

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