けんかをしないことより、仲直りをすること。

*「けんかをしない方法」を考えるよりも、「仲直りをする方法」を考えておく方が、よっぽど役に立つかもしれない。けんかをしない方法とか、失敗しない方法とか、転ばない手立てとかを考えていくと、あるところを超えたら、どうしても先細りになってしまう。「自分が我慢したらいい」とか「挑戦しない」とか「歩かない」とか、何かをしないための一番簡単な方法は、それをしないことなのだから。

それに、どれだけ気をつけていたって、転ぶ時は転ぶし、失敗をする時は失敗するものだ。どんなに有名なサッカー選手だって、PKを外すこたぁあるよ。お偉いさんだって間違えるし、そもそも何が成功かもわかんないことばかりだ。「けんかをしないと決めました!」と知らないカップルが宣言していたら、きっと誰も相手をしないだろう。おいらたちも、もちろん、したくてしているわけじゃないんだよ、と。

そうだ。失敗も、喧嘩も、転ぶのも、したくてしているんじゃないのだ。したくてしているわけじゃないのに、そうなっちゃうことがある。そりゃもう、しょうがないじゃないか。どれだけ気をつけていたって、忘れ物をしてしまうことはあるんだから。忘れ物をしないことよりも、忘れた後、どうするか。何かに気をつけて、気を取られて生きるくらいなら、失敗した後の方法を持っておけば、楽に現実を生きられるような気もするし。

けんかをした、転んだ、失敗した、大切なのは「だから、どうする」だ。そして、ゴールや目的は何なのか、だ。けんかのゴールが仲直りであるように、失敗は何かの通過点だと思えたりすると、転んだ後の動きが変わりそうである。思えば、「転ばぬ先の杖」ってのも、転ばないように持っているんじゃなくって、転んだ後で立ち上がるのにけっこう役に立つもんねえ。


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