ほめるときは真っ正面から

*ひとを褒めるときは、真っ正面から褒めることが大事なのかもしれない。褒めるってこっぱずかしいことでもあるから、ちょっと回り道をしたり、目を合わせずに言ってみたりすることもあるんだけど、褒めるときはたぶん、真っ正面から、できるだけ相手の目を見て褒めた方がいい。分かっててもできないかもしれないけど、できるだけそう努めてみようという話でね。

真っ正面から褒めることがなぜいいか。ひとつは、そのほうがうれしいからだ。しっかりと目が合って、わたしのほうを向いた状態で褒められる。そりゃそうだよね、プレゼントだって、ほいって投げ渡されるよりもしっかり目を見て渡される方がうれしいんだから。あなたに伝えたいんですよ、という思いのあらわれが「真っ正面」という姿勢に出ているわけだ。

もうひとつ、真っ正面から言うとね、うそがいいにくいよ。ほめるときのルールとして「できるだけうそをつかない」をルールにしているんだけど、自分でも気付いていないようなうそを言ってしまいそうになるとき、うそっぽい褒め方をしちゃいそうになるとき、真っ正面から言おうとすると止まれる。相手の目を見て真っ正面から嘘を言うことは、そうとうむずかしいよ。

さいごに、真っ正面というのは、その人に向けてきちんと伝えるということ。誰かを通して、ではない。これが悪い方なら「陰口」になるから分かりやすいけれど、反対の「日向口」ってのも、べつにいいもんじゃないよなぁと思う。褒めてくれるなら、きちんと真っ正面から褒められたほうがうれしい。それに、褒めることへの責任を持つという意味でも、しっかりとわたしが、相手へと伝えた方がいい。

褒めるときは、真っ正面から。ちょっとこっぱずかしいけど、そっちのがいいぞ。自分がそうされたらうれしいもんね。


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