ルソーは絵が下手だった?

*「ルソー」という、有名な画家がいる。あのピカソが影響を受けたほどの、フランスの有名な画家だ。きのう、タモリ倶楽部などにもよく出ている山田五郎さんがルソーの絵を解説する映像を見ていて、それがなんともおもしろかった。実はあの有名画家ルソーは、絵が下手だったんじゃないか?という一説でね。

ルソーの絵をよくよく見ていくと、人物画は足が浮いているように描かれていたり、遠近感がおかしかったり、透視図法の描き方がもうトンチンカンだったりと..,専門家が見なくてもそれはそれは「ん?」という描き方をしている。人物が浮いているように見えるのは、なんと靴を描くがのが下手だったからとも言われているんだぜ。たしかに、靴を履いている絵だけ重心のかかり具合とかもヘンテコで、なんだかおかしな感じになっているんだ。

でね、ここからおもしろいのが、ルソーが若い頃と晩年とで約20年もの時間があるのだけど、20年描き続けて、さっき指摘した部分は改善されていないんだよ。つまり、ルソーは20年もの時間、絵を描いているにも関わらず、そういう意味ではちっとも絵が上手くなってないんだ。それって、すごいことじゃないか?

20年間描き続けたら、否が応でも上達するはずだろう。しかし、それが上達しないというのは、故意なのか、こだわりなのか、それともそれ以上の何かを感じざるを得ない。このことは、ぼくになかなかの衝撃を授けた。仮にルソーが下手だったと仮定するならば、上達していないとおかしい。だとすると、ワザと下手に書いていたのか、こだわりなのか。それとも、再三になるが「それ以上」のなにかがあったとしか思えない。そもそも20年間描き続けて変わらない特徴というのが、上手い下手を超越してすごいことなのだと思う。それが、名画家だってのも、またね。


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