人生は何に似ている?

*なにかの小説のなかで「人生は自転車レースだ。必死にペダルを漕いで走る競争で、勝者と敗者が存在する」みたいな一文があった。誰よりも早く走れるか、という捉え方をしちゃいそうだけど、自分が必死に漕げたかどうか、でもあったりするのかもしれない。そういう考え方がぼかぁ苦手だけど、実際にそういう側面はあったりするもんね。人と比べて比べられて、自分がそう考えるかどうかは別として、そう考えている人も、きっと世界中にはあるていどいるだろう。

で、たしかその小説ではこう続く。「人生はレストランでの食事だ。フルコース料理のように楽しむもので、隣のテーブルの客と競う必要はなにもない」。先ほどの自転車レースとは打って変わって、真逆の考え方である。酸いも甘いも、よろこびもかなしみもすべて味わうもので、それぞれ出されている料理がちがう、というもの。わざわざフルコースの料理で人と争うことなんてないもんね。

で、ぼくだったらどう思っているかなぁと考えてみたところ、ぼくは人生って「星空」みたいなもんだと思っているんですよ。クサいのは知っているけれど、鼻をつまんででも、もうすこしだけ聞いておくれ。

一番星とか二番星とか、輝きの大きさはあれど、みーんな光ってんだ。みーんなそれぞれの場所で、それぞれ光っている。肉眼では確かめようのない光もあって、見えないけれど確かに光っている。それぞれの場所で、なんだよね。そうして「星空」ができているんだよね。夜空を見上げて、星空って社会や人生みたいだよなぁと、たまーにこんなことを思うんです。光の大きさや輝きが大事なんじゃなくて、それぞれの場所で、光ってるかどうか、なんだよ。

笑っているのも泣いているのも、光っているのだ。悔しいのも悲しいのも、さみしいのもうれしいのも、ポジティブやネガティブの前に、光っている。そう思うと人生ってのは、星空みたいなもんだと言えなくもないかね?

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