相手を抱きしめながら文句が言えるか?

*これもまた、海外ドラマ『THIS IS US』より。イケメン俳優の夫と、その妻が結婚式について話すシーンで、当たり前のように観てたんだけど「なるほど」と思うシーンがあった。妻は結婚式場にちょっと違和感を抱いていて、その件について打ち明けるシーンだったんだけど、悩みを切り出された夫がそっと妻の横に座って、手で肩に触れながら話をしてたんだよなぁ。

海外っぽいと言ってしまえばそれまでなんだけど、ぼくにはとっても大事なことのように思えた。恋人でも、友人でも、子どもでも家族でも、大切な話や打ち明けにくい話をするときは、できるだけ距離を近く、もっと言えば身体のどこかに触れながら話した方が、お互いに落ち着いて話ができるんじゃないかなぁ?なにも抱きしめ合いながら話さなくても、そっと手を握るとか、肩に手を置くとか、身体に触れながら話すことで感情的になりにくい作用があるように思う。なにより、ことばの先にある感情や、ことばにならない思いも、ちょっとは身体を通して流れていってくれるように思う。

そういえば友人で、パートナーのことを「ちゃん」とか「くん」で呼んで(呼ばせて)いる話を聞いたことがあった。それはどうして?と聞くと、けんかになったとき、呼び捨てだとイラっとする言い方をされたりしてしまうことはあっても、ちゃんやくんを付けておくと、それが緩和されるそうだ。たしかに、と思ったし、これはなかなかすごいライフハックだと思った。

心はいつもご機嫌でいれるわけじゃない。疲れているときもあるし、落ち込んでいるときもイライラしてしまうときだってある。心がけはもちろん大事だけど、そういうときに心がけができないのも、心だ。仲の良い友人や恋人、家族なんかの近すぎる関係ならなおさらね。だからこそ、心以外の身体的なことや、呼び方ひとつで緩和されたり防げたりするようなことは、おおきいと思うんです。抱きしめながら文句言ってる人なんて、見たことないもんねー。


この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?