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アイドルとレジェンド

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「アイドルを探せ」と「レジェンド探索」を集めてみました。 写真はビスコンティの「ベニスに死す」の大道芸人。
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2020年5月の記事一覧

笑うバロック展(395) アイドルを探せ プラハの春のハナにマスクは無粋

2020年5月18日プラハの春ライブ。こういう演奏会を全部見せてしまう、太っ腹なチェコ人たちに感謝します。ハナ・ブラシコバはバッハ、ゼレンカでは合唱の独りとしてマスク顔、でも目だけでお美しいです。

イタリアのヘンデルがコロラトゥーラの超絶技巧に託した清冽なグロリア----「作者不詳」として資料の山にうずもれていた『グロリア』が、ヘンデルのものであると認知。ソプラノのソロと弦楽器のみ、という編成で

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笑うバロック展(394) レジェンド探索 特別ゲスト「背が高い方が有利なんです」

ホロビッツの映像を見て、そういえばクライバーンなど190センチくらいはあったかもしれないと。検索してみると、185センチのオバマ大統領より少し高く写っている写真が。それでさらに気になって検索して、結局、どうもクラシックの演奏家は身長差が明示されるような写真を意図的に避けて発表しているらしい、と感じました。
そんな途上で下の興味深い容疑者面通しみたいなイラストが見つかりました。

左の大男がバイオリ

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笑うバロック展(393) レジェンド探索 特別ゲスト「ひび割れた骨董の壺」その2

ハッピイバースデイ、83歳の時に真似できるか!?わたしはそんなに長生きできません。

ホロビッツのモーツァルトの協奏曲セッションの録画。
1987年にミラノで。当時ホロビッツは83歳らしい。
意外とあっさり弾いています。何よりユーモア溢れる映像と演奏。
以前何かで読みましたが、レコード録音初期の時代、若き日のカザルス。例えば協奏曲を録音してもカザルスはライブと同様1回しか弾かない、ライブと同じなの

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笑うバロック展(392) レジェンド探索 特別ゲスト「ひび割れた骨董の壺」その1

ハッピイバースデイ、あなたは75歳の時に真似できるか!?わたしは無理。

ある人が75歳を迎えました。その人の絶好調ぶりを見て、ふと1978年に同じ75歳だったこの人を思い出しました。50年記憶し続け、演奏し続け----。75歳で同じように、自分の得意分野だとしても、真似できるでしょうか。そこまで生きていられない、という思いの方が先立ちます。
長寿は素質である----わたしはそう思います。基礎的な

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笑うバロック(386) アイドルを探せ 愛を知るドロテア

笑うバロック(386) アイドルを探せ 愛を知るドロテア

わたしはビオラ・ダモーレといえば彼女しか知りませんでした。なぜならかなり早い時期から、ビオラ・ダモーレを中心にしたレコード録音をしていたからです。こういう人に限って、なぜか資料が少なく、写真もなかなか見つかりません。

ビオラ・ダモーレには協会が存在しました。今年はラトビアで国際会議が予定されています。民族楽器として命脈を保ちながら生きながらえたので、かしら。わたしの記憶がたしかなら、マイヤベーア

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(2010年7月) テシュネ氏のブーレイ頌を発見

(2010年7月) テシュネ氏のブーレイ頌を発見

素晴らしい演奏家がいても、なかなかそのプロフィールの全容がまとめられることはありません。何か余人と比べて変わっている演奏家については、たくさん本がでたりするのに。エラートの布張りのクープラン全集をみて、バックハウスのやはりすごい布張りのベートーベン全集とは全く違った聴取の仕方をしないといけないのだと、思ったものです。通して聴き、傾聴すべきものでなく、愛すべき椅子やテーブルのような音楽、ちょっとした

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