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送り迎えをしてくれた喋る猫

小学生の時、不登校気味で殆ど学校には行っていなかった。
でもたまには学校に行く。理由は、特にない。なんとなくで行く。
小学生の頃は霊という存在を認識していたこともあり、学校に行かない理由として、霊を見たくないというのは確かにあった。
でも、たまには学校へ行く。なんとなく。

たぶん小学5年生の頃だったと思う。いつからか、猫と一緒に行くようになった。そして帰りもその猫が自分を待っていた。
別に待ち合わせをしているわけでもない。近所で見かける野良猫というわけでもない。ある日突然自分の前に現れ、一緒に登下校するようになった。

他の地域ではわからないが、うちの方は家が近くの者で班を作り、登校する。下校は、まぁ、いろんなパターンがある。
ただ、自分はハブられていたので、基本的には登下校が一人になる。
まぁ、家庭環境も悪く不愛想で放置子だ。誰もが距離を取るだろう。

そんな自分の元に来たのが一匹の猫だ。
ある朝、家から出ると一匹の猫がいた。関心は無かったので、素通りする。
何故素通りをするのか。これは当時の自分の経験による。
目の前の猫が霊かどうかの判別が難しかった。
一度、動物霊と判断できず遊んでしまったことがある。
周りから変な目で見られていた理由がわからなかった。
あとから気付いて顔が真っ赤だった。
その思い出がある故に、基本的にはスルーだ。
目の前の動物が生きているかどうかの判断ができるようになるのは、まだ先の話だ。

ちなみに何で判別できないか簡単に言うと、猫や犬の霊は人間に比べて霊になっても見た目や仕草がそのまますぎる。違和感がなさすぎて、その先入観でまず判別できない。よく見れば見分けがつくが、当時の自分には難しかった。

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霊と同居しています。その日常と、今までの霊体験をまとめたものです。

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