女性に騙されて自分改革した話⑤
講師紹介③ GOUKI
爽やかな2ブロックでキン肉マン。その名もGOUKI。世の、中年男性達が贅肉まみれでリタイアしていく中、いつまでも若々しさを保ったパワフルジェントルマンだった。悪く言えば筋肉バカ。
当時、ラウンジでコーヒーを飲んでいた時のこと。
メイクブースで彼が「洗顔する」と言って、YUMIから化粧水と保湿クリームを借りていたことがあった。この際、化粧水とクリームを塗った後の顔を、ベタつくと言って、洗い直したほどの筋肉バカ。保湿の意味をなしていなかった。
とにかく筋肉や食事方法に特化した逸材。そんな彼の担当は、トレーニング全般と食事管理の講義。
初回講義はホワイトボードでの座学。集まったのは僕と女子大生くらいの女の子の2名。ちなみ、女の子と二人で座学はドキドキする。
講義では食事管理とトレーニングの注意を教わった。基礎代謝を調べ、そこから一日の消費エネルギーを概算。減量を目指していた僕はそこから一日の摂取カロリーを計算し、一日の三食例を決めるところから始まった。
大きな筋肉が小さなホワイトボードを使って2時間以上レクチャーしていたのは可愛い風景であった。
科学的な観点でGOUKIの話していることはその通りだと思ったし、タメになった。
ただ、一緒に聞いていた女子大生がかなり天然ちゃんで
👧「どうして、ポテチは軽いのに太るんですか?鶏肉の方が重いので太るんじゃないですか?」
👧「エネルギーってなんですか?カロリーと違うんですか?」
など、天真爛漫な質問を重ねてきたので、ところどころ講義が変な方向へ持っていかれた。
そもそもエネルギーって何ですかってトレーニング担当に聞く質問じゃないだろう。
当時の僕は笑いながら、
🤓「エネルギーにはね、物理学的なニュアンスと生物・化学的なニュアンスでまた異なるんだよね。だからざっくり答えるのは危険なんだけどね。」
などど割り込んで、さらにレクチャーを混沌とさせていた。
こんな調子だったが、唯一このラウンジで長くお世話になったのはGOUKIだった。彼は最後まで僕のことを気にかけてくれた。
だから、3か月で10キロの減量も成功できた。
ラウンジに通う頻度は徐々に減ったが、たまにコーヒーを飲むためだけにラウンジに行くことはあった。
一人でコーヒーを飲むとき、GOUKIが話かけてくれることが多々あった。
聞かされた話の中にはGOUKIの過去もあった。
そして、彼は元ナンパ師だった。
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