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元祖天才ボンカレー

こんにちは、所長です。

ここではレトルトカレーのパッケージを不定期に紹介します。

カレーの味のレビューはよく見かけますが、パッケージレビューはあまり見ません。
趣味の欄に「レトルトカレーのパッケージレビューです」って書いて良いのはパッケージ会社の応募書類だけだと思う。


紹介するパッケージについて

今回は大塚食品社から「元祖ボンカレー」を紹介します。


2021年1月時点のパッケージデザインは以下です。

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デザインの目的と訴求したいポイント

このパッケージで訴求したいのはなんと言っても
「なつかしさ」「レトロ感」です。

これは他のレトルトカレーには真似できない要素です。

デザインの目的としては…
・昔を知る人が懐かしさで購入
・知らない人は珍しさで購入
などだと推測します。

以下が懐かしさ、レトロ感が感じられる部分です。

1:ホーローのようなデザイン

ボンカレーといえば、ホーローの看板が特徴です。
綺麗すぎると時間の流れが感じられず、懐かしさよりもリニューアルされた印象を強く受けます。
パッケージで当時のデザインを取り入れることにより、懐かしさが感じられる要素の一端を担っているのかな、と思います。

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2:昔のパッケージに使われていた女優「松山容子」さんの起用

ボンカレーのパッケージといえば、この方!と言うくらいメジャーではないでしょうか。

松山容子の写真を使われています。
今自分、和服で調理をする主婦の代表はサザエさんの舟さんくらいじゃなかろうか。

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当時を知らない人も、やはり看板などで見かける機会が多くあります。
人間は「現状維持バイアス」があるので、知らないものに対しては慎重になりがちです。
すでに広く認知されている情報を使うことによって、自然と手に取りやすくする工夫が伺えます。

3:開封口が背面にある

これは先日紹介した「ボンカレーゴールド」と比較した際のデザインの特徴です。
「ボンカレーゴールド」は電子レンジ調理ができることを強く訴求していたため、パッケージの正面に開封口がくるようにデザインされていました。

「元祖ボンカレー」の場合は電子レンジで調理可能という情報の訴求よりも、なつかしさを感じられる女性のグラフィックを優先したデザインになっています。

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今にして思えば、ボンカレーのパッケージは電子レンジ調理を全面に押し出していたのかもしれません。

4:皿が深い

盛り付けている皿も丸型でフチがあるデザインです。これもレトロさを感じられるデザインになっています。

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おまけ:復刻の中にも見える変化

よく見ると、手に持っているパッケージが電子レンジ調理可能なパッケージに変更されています。

電子レンジ調理可能なパッケージをこっそりと訴求しています。

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以上です。
レトルトカレーのパッケージをデザインする際の参考になれば幸いです。


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