見出し画像

ランニング中に道に迷った話

「ここはどこだ?」

迷子になる時は一瞬である。今日は出張先で夜から走り始めて10km程度で戻ってこようと思っていた。目的地の川にたどり着き、では、ここで折り返すかと思ったが、5kmに到達していなかったので、目の前の橋を渡ってから折り返せばいいと思った。今思えば、橋を渡ってというところが間違いのもとだった。

5km来たのだから、5km戻れば目的地に着くはずと思って走っていたが、橋から4kmくらいのところで急に不安になる。看板に掛かれている地名に見覚えがないのだ。道を間違えたと確信したのは、再び橋を渡って通りに出たところのお店の店舗名を見た時だった。

さて、ここからどうやってスタート地点に戻るか…と、一瞬途方に暮れたが、あることを思い出した。Garminには「トラックバック」という機能がある。この機能を使うと、スタート地点の方向と距離を示してくれる。

さっそくトラックバックモードにしてみると、約5kmと出た。ここまで約10km走ってきたのに、さらに5km走るのか…と思ったが、それでも今信じられるものはトラックバックのみ。途中、橋が無くて川を渡れないところがあったが、車の流れなどを見て、走る方向を決めていった。

途中から、雨が強くなり、外にいるだけでずぶ濡れになった。こんな状況で普通ならとっくに心が折れそうだが、今日は気温がちょうどよかったことと、トラックバックの示す距離がだんだん減ってきていることを頼りに走り続ける。

ようやく知っている道に来た時の安堵感ときたら……。よくよく考えると、トータルで17kmくらいしか走っていないから、別にそこまで長くないのだが、精神的に焦っていたので、余計に疲れた。ただ、トラックバック機能がこんな形で役立つとはということを知れたので、今後はどこへ行ってもたぶん帰れることだろうと思う。ただし、電池切れには要注意だ。

よろしければサポートをお願い致します。頂いたサポートは新しいことを生み出すための活動に使用させていただきます。