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シンデレラの物語がハッピーエンドなのは王子様と結ばれたからではない 〜人はその「人となり」に見合うだけの幸せを手に入れる〜
誰もが知っている「シンデレラ」の物語。
ご存知のとおり、物語の最後は王子様と結ばれて「めでたしめでたし」となります。しかし、シンデレラは王子様と結ばれたから「めでたしめでたし」となったわけではありません。
「シンデレラはその後も王子様と幸せな生活を築いていくだろうな」多くの人はそんな予感を覚えながら物語を読み終えます。
だからこそ、この物語はここで「めでたしめでたし」で完結しているのです。
例えば主人公が「ドリゼラ」だったら
これを例えばシンデレラの継母の娘(ドリゼラとアナスタシア)の一人、ドリゼラが主人公だったと仮定してみます。
物語「ドリゼラ」も、シンデレラと同様に彼女が王子様に気に入られて結ばれた話です。
舞台は舞踏会。可憐なドリゼラの姿に王子様は夢中になります。恋する二人は12時を超えても踊り続けました。その後、王子様はドリゼラにプロポーズをしました。ドリゼラはそれを受け入れ、二人は結ばれました。めでたしめでたし。
最後の「めでたしめでたし」のところ、なんか違和感ありませんか?本当に「めでたしめでたし」でいいのか?ってなりませんか?
この二人の結婚生活は、後々なんか問題出てきそうに思ってしまいます。
母親は事あるごとに口を出してきそう。ドリゼラ本人もいつか王子様に正体を見透かされてひともんちゃくありそう。妹のアナスタシアとの関係もこじれてきそう。王位継承のときとか色々と揉めそう。などなど。
このまま「めでたしめでたし」とはいかないのでは?っと感じるのは、決して私だけではないはずです。
この物語「ドリゼラ」はまだまだ一波乱二波乱ありそうです。
そうなったらそうなったで面白い話になはりそうです。ひょっとするとそれでドリゼラが成長して、それこそ最後は「めでたしめでたし」になるかもしれません。
ただ、王子様と結婚しました、はいめでたしめでたしとはいかんやろーと。そんな奴おらへんやろー、チッチキチーやでー。って私は思ってしまうのです。
シンデレラも前途は多難
よくよく考えてみると本家(?)のシンデレラも物語が終わった後、前途多難です。
素性もよくわからないポッと出の彼女(親は良家の出身ですが)が王室に入るとなると、色々と苦労も多いでしょう。継母との関係が終わったわけではないので、うまく付き合う必要もあるでしょう。王子様の愛情がいつまでも続くとは限りませんし、そもそもガラスの靴が本当に彼女のものなのか?王子様自身も確信を持っているのかどうかわかりません。
それでもシンデレラなら乗り越えていくだろう
しかし私は、これから彼女に起こるであろう様々な問題や苦労を、シンデレラなら乗り越えていくだろうなっという予感を覚えるのです。
その根拠は「シンデレラ」の物語のなかによどみなく書かれています。
継母の理不尽な要求さえも受け入れる心のあり方
不遇な状況にあっても失わない明るさ
悪い状況でも人を憎んだり愚痴を言わない前向きさ
過酷な状況でも楽しむことを忘れない力強さ
ネズミや小鳥さえも平等に接して友人にする人間力
魔法使いの突飛な提案をすんなりと受け入れる素直さ
夢中になると12時を超えてまでも王子様と踊ってしまうお茶目さ
こういった話から、私たちはシンデレラの「人となり」を想像します。そして、彼女なら王子様の相手としてふさわしいと考えます。だからこそ王子様と結ばれた時点で、この物語をハッピーエンド、めでたしめでたしと受け入れているのです。
私の話で恐縮ですが
えー、突然シンデレラの話から私の話になって申し訳ないのですが、私にもちょっと「人となり」というか、「実力」に関係した話があったなっと思ったので書いてみますね。
以前に書いていた投資系のブログで、思いがけずアクセス数がめちゃめちゃ増えた時期がありました。これはたまたま投資していた銘柄が急騰して「個人投資家パフォーマンスランキング」というサイトでランキング1位になったのがその理由でした。その時は一気にアクセス数が10倍どころか100倍位のアクセス数になりまして、一般的に考えればそのブログを大きく育てるチャンスでした。
しかし、私はそのチャンスを全く活かせませんでした。
正直に言うと、その時はブログを更新するのが怖かったです。
文章の勉強をしたわけでもないし、投資も自己流でたまたま買った銘柄が急騰しただけで、自分にはなんの専門性もないと思っていました。なのに、自分のブログを読みに来てくれる人がたくさんいる。その状況がただただ怖かったです。
なので、アクセス数の急増にビビって更新頻度が極端に落ちました。そうこうしているうちにそのブームもさり、私はせっかくのブログを育てるチャンスを自らの手で手放してしまいました。
単に、そのアクセス数に見合うだけの実力を身につけていなかったのです。
無意識ではわかっている
ま、私の話はこれぐらいにして、話をシンデレラに戻します。
これだけ「シンデレラ」が世界中で長きにわたって読まれているという事実からみても、私たちは無意識的に「その人の幸せはその人の『人となり』にあったレベルで訪れている」という事実をわかっているのかもしれません。
だから「シンデレラ」は王子様と結ばれた時点でめでたしめでたしで話が終わってるし、無意識的にシンデレラであればその後幸せに暮らすのだろうなっと予感しています。
てっとり早い結果を求め過ぎている
しかし、私たちの意識は、そういった自らの「人となり」を磨きあげることよりも、手っ取り早く結果を求めてしまいがちな傾向があるように感じます。
1ヶ月でPV数をあげる方法
秒速で1億円稼ぐ方法
誰からも好かれるメイク術
若くして成功する起業術
思えば叶う引き寄せの法則
舞踏会で出会って10秒で王子様と恋に落ちる方法
などなど、、、
決してそれらの方法論が悪いというつもりはありません。しかし、それに似合うだけの「人となり」があってこそ、その方法論が活きてくるのではないかと言いたいのです。
ドリゼラが王子様と結婚してもうまくいかないように、急にブログのアクセス数が急増しても更新できなくなるように。
ガラスの靴も、かぼちゃの馬車も、魔法のドレスも、シンデレラだからこそ活かすことができたのです。
人生で起きる様々な問題は人となりを鍛えるために生まれてきた
私たちは安易な方法論にはしる前に、その「人となり」を磨くことに注力する必要があります。
それは一見すると地道な作業に思えます。
自分自身を受け入れること、人の話を素直に聞くこと、人との違いを受け入れること、前向きな考えでいるように勤めること、何事も一歩踏み出せる行動力、必要な時には自分を押し通す力強さ、変えられることを変える勇気、変えられないことを受け入れる強さ、コツコツと努力し続けること。
ひょっとすると、人生で起きる様々な問題は、そういった「人となり」を磨くチャンスとして、必要があって与えられているのかもしれません。
神は乗り越えられる試練しか与えないって誰かが言ったとか言わないとか。
シンデレラの前に継母がやってきて様々な試練を与えたのも、彼女の「人となり」を成長させるためにどこかの誰かが与えた試練だと読みようによっては読むことができます。
人生とは、日々の問題や出来事に真剣に向き合うことで、その人の「人となり」が磨かれていって、それに似合うだけの幸せが訪れるっていうだけの話なのかもしれません。
めでたしめでたし
なので、シンデレラが幸せになったのは王子様と結ばれたからではありません。
幸せになれるだけの「人となり」を磨いていたからこそ、王子様と幸せに暮らしたのでした。
めでたしめでたし。
最後まで読んでいただき、ありがとうございました。
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