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詩集

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詩が集まって何かしています。 背景はときどき変わります。 (一時的に非公開になる詩はそのうち帰ってきます)
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2017年11月の記事一覧

はりつける

取り扱いが終了している朝をさがして
ふくらんだ夜を食べて歩く
説明には
どこか
他人事さがある
うわつきを叩き落とし
当事者だけになったとしても
ことばがもうみつからない
永遠にだってやり残しがあるし
後悔の背中はぞっとするほど
美しいと聞くよ
一瞬にあらわれる
いったんを区切る
そのいったんが
わたしなのだ
いったんでしかない
区切りの中で
箱庭をつくる
ほかのだれの
なんのためでも
なんのいみ

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通りすぎたあと

わたしたち
通りすぎたあと
通りすぎたあとにいる
貧相なスポットライト
浴びながら
どこも目指せずに
さなぎになったまま
絶命した昨日をねぐらにして
光景
あったことの気づかれなさは
警告も猫の死体も同じようなもの
しにしつはありません
たくさんの空漠があるだけ
われてるかな
さめてるかな
いびつがよくばって
球体のふりをしたまま
転がってみせて
すぐに止まってしまう
動いているのが懐かしい
過去

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