はりつける

取り扱いが終了している朝をさがして
ふくらんだ夜を食べて歩く
説明には
どこか
他人事さがある
うわつきを叩き落とし
当事者だけになったとしても
ことばがもうみつからない
永遠にだってやり残しがあるし
後悔の背中はぞっとするほど
美しいと聞くよ
一瞬にあらわれる
いったんを区切る
そのいったんが
わたしなのだ
いったんでしかない
区切りの中で
箱庭をつくる
ほかのだれの
なんのためでも
なんのいみでもなく
ありつづけるため
ことばはみつかったが
おびえている
現実過敏だ
ゆめより豊富になってしまう
なにひとつへることのないせかいで
ただひとつへることのできるわたし
その豊かさに
こしらえたゆるしをはりつけます
あなたがそれを呼ぶことを
唯一の名札として

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?