見出し画像

レストランマジック:トリック選定10の基準(その8)

さて、トリック選定基準の第8番目です。
これは年齢と共に動くものかと思いすし、キャラクターなどで
コントロールできる部分も大きいとは思いますが
意識しておくべき事柄です。

基準の第8番目は
「あらため可能」
ということです。

これもまた、色々な意味合いが出てくるのですが
まず勘違いしてほしくないのは、相手から調べさせてくれと
言われるからではありません。

万が一に備える、という感じです。

相手の手を借りて演じることが多くなるホッピングや
ストローリングでは、相手に渡す以上仕掛けのないものを
使っていた方が安全という事です。

逆に、仕掛けがあるなら、相手に渡さないという
基本的なルールも出来上がります。
一般の人には想像もできないくらいに、簡単な仕掛けでも
効果だったりすることがあります。
不意な事故で故障や破損をしてしまっても
誰を責めるわけでも行きません。

そういった流れを取った自身の責任だからです。

だから、できるだけ仕掛けのないものを使い
事故が起こっても問題ないようにしておき
いざという時の保険にもするわけです。

ただし、演者の年齢が上がってくると、お客さんがそういったことを
言わなくなってきます。

だんだんとこちらの年齢が上がり、そして観客の年齢の方が下になる
なんてことになってくると、特にこれが起こります。
決して悪いことではなく、活用していけばいいのです。
大事なのはバランス感覚でしょう。

ただし、演者にリクエストが言えないことが
ある種のストレスにもなりうるので、適宜
そのガス抜きをして行った方が良いのですが
どんなタイミングでも大丈夫なように、仕掛けなしのものを
使っていくのが、まずはお勧めです。

経験を積んでいくと、なんとなくわかってくるかと思います。
ここまで来たら何も言わなくなるとか、この前段階で
手伝ってもらっているので、あらためが終わっているとか。

つまり、状況や手順によって
かなり影響が出てくる要素でもあるわけなので
随時見直していくと、色々と気づきもあると思います。

また、仕掛けのある物とないものの扱い方が
あまりにも違うとその段階で相手が言ってきます。

例えば、レギュラーデックとインビジブルデックと
扱い方があまりに違うと、その違和感を観客は感じます。

そういったことからも、実際には仕掛けのある物をきれいに
扱う事の方が、非常に難しいわけです。

自分でコントロールできる範囲でのリスクを取りつつ
バランスを考えながら、適宜仕掛けを利用していくと
いいと思います。


この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?