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12月の飲食店のマーケット予測 ~緊急事態宣言明け後の年末の需要予測を過去のデータから行ってみました~

イートインを行いながら、デリバリーを運営されている方も多いと思いますので、12月のイートインの需要の予測を東京のデータを元にしていきたいと思います。事前に準備をすることでイートインとデリバリーのハイブリッド運営を実現してもらいたいと思います。
特にGotoイートやトラベルの効果がなくなった後の2月の事を考えると今のうちからキチンとデリバリーも育てておくことが必要だと思います。

◎まとめ

全体のまとめは下記になります。詳細は、その後に記載していますので参考にしていただければと思います。コースの内容や商品、サービスの変更をしてもそれをしっかりと告知しなくてはいけません。そこもかなり重要なポイントとなりますので、忘れずに行うようにしましょう。

※今回イートインの事だけを記載していますが、一方で対外的な問題で社外では開催しないといった会社も出てくると思うので、社内の会議室で行う小宴会みたいなものが出てきそうです。その際には、デリバリーで料理を取るという事も出てくると思いますので、12月に向けてグループ向けのメニューを提供してみるのもいいかもしれません。

1.2019年同月対比での滞在人口(都内)

18~20時はエリア外からの流入は以前のレベルまで回復していませんが、増加傾向で、このままいけば90%くらいまでは回復しそうです。
20~24時の滞在人口は、既に以前のレベルにまで回復しているが、帰宅する人の割合は以前よりも多く見受けられるので、深夜帯の売上はまだ、戻っていないのが実態でしょう。

2.2020年1月対比での繁華街の滞在人口

銀座、六本木、歌舞伎町、池袋の21時の人出は順調に回復中。先ほどの予測同様どのエリアも90%くらいまでは戻ってきそうな流れ。

3.決済データから見る消費動向

 外食への決済金額は、ほぼ2019年レベルにまでは戻ってきている。カード決済するお店なので、ハレ系レストランのお店は順調に戻ってきていると思われる。日常系の飲み業態は、まだ、このレベルでは戻ってきていない感じです。

4.業態ワードの検索ボリューム推移(GoogleTrend)

今年の10月の業態系ワードの検索ボリュームはコロナ以前(2019年10月)と比較して、同等かそれ以上にまで回復してきています。居酒屋のワードは回復が弱いように見えていますがボリュームで比較すると(赤い点線)以前と遜色ないレベルまで回復していることが分かります。

5.宴会系ワードの検索ボリューム推移(GoogleTrend)

大人数でのグループ利用で使う検索ワード(忘年会、パーティ)はコロナ以前から減少傾向で、現状もボリュームはかなり減っています。
その他のワードは基本的には大幅に回復傾向です。『女子会』は以前のレベルににまで戻ってきていませんが、こちらは、映え系ワードへ代替されている面もありますので回復していると言えるでしょう。
一方でコロナ禍以外の時期では伸び続けているのは『昼飲み』といったワード。深夜帯のマーケットが縮小していることを考えるとここの取り込みを検討してもいいかもしれません。

6.予約人数の構成

ワタミが発表していた、今年(2022年)10月の予約人数の分布を見ると、6名以下の比率が以前と比較すると高いことが分かります。参加希望のアンケートを見ても参加希望者の中の約82%が6人以下での開催を希望していることから今年は、大人数ではなく、6名以下の小型の宴会・飲み会が増えそうです。

7.忘年会の参加意向(ぐるなびのデータから)

 忘年会への参加希望者(参加、開催されれば参加)の割合は2018年レベルまで戻ってきています。ただし、積極的参加の割合は減少している事と他の調査で企業の6割が会社主催の忘年会を開催しないと言っている事から職場・仕事での会は減少していくでしょう。

8.宴会客単価の分布(ホットペッパーのデータから)

コロナ前から宴会の参加費は増加していました。グラフの薄い青い線から濃い青い線になる流れで、3,000~4,000円のゾーンが減少、5,000~6,000円が増加してきています。コロナ禍では4,000~5,000円が減少していましたが、恐らく今年は以前のトレンドに戻り、5,000~6,000円、4,000~5,000円、3,000~4,000円の順の分布になると予想されます。参加回数も減っていることから、内容が良ければそれなりの金額を払うといった方も多いと思います。

9.参考データ(ぐるなびの昨年のデータ)

 昨年のデータではありますが、コロナ前からのトレンドでこういった流れは来ていたので参考として載せておきます。
 ・開催時期をピーク前にずらしてきている(12月前半)
 ・開催時間を早めてきている。
  若者が参加したがらないこともあり、ランチタイムや早い時間帯
  (夕方)からの開催をするところも出てきている。
 ・プライベートの飲み会も同様の傾向。
 ・グーグルトレンドでも『昼飲み』のワードはずっと増加している。


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