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在宅介護と名もなきプロティアン

ルベール長谷川さんからバトンを受け取り、ぷろぴのひろば初投稿です。

■在宅介護と同一化 
父親の在宅介護は13年間続きました。

反りの合わない父と娘でありましたが、父の介護のためにと当時の仕事選びは場所や時間を優先順位にし、自らのことは常に後回し。故にミスマッチからの転職もあり、非正規の仕事で10回以上は職場を変え「父さえいなければ」と思うことも。

在宅介護中は親が弱る姿を目の前にするため「介護が終わったら」と考える事を打ち消していました。自らの未来は心配だけれども…身動きが取れない。
あたかも父と私のキャリアが同一化されているようでした。

■名もなきプロティアン(=変化)
それでも介護後半戦は、私にも小さな変化が育っていきました。

本屋に行って本を買いました。動画を見て、こんな仕事が世の中にあるんだと思っていました。資料請求し冊子を見ては、ドキドキしていました。

もしこんな風に
私がキャリアコンサルタントになれたら

寝たきりの父の横で無い知恵を巡らし、私の未来を夢をヒッソリ考えた2年間。     

■父の旅立ちと私のリスタート
事情があり私は介護離職を選びました。

看取り間際は病院に泊まりこみ、朝方に自宅に戻る生活です。

その時間帯は、通勤ラッシュの人混みに重なります。

これまで私も「この」通勤ラッシュにいた一人であったのに・・・父の終焉を見届ける我が身に比べ「生きる躍動力」の眩しさ。思わず目を閉じ耳を塞ぎました。

父と私は
あたかも同じ轍を歩んできたけれど
今、父は旅立つ準備をしている。

父からも社会からも切り離された「その孤独」と
やっと新しい扉の前に立てた「不安」を、今でも鮮明に覚えています。

そして、2019年の桜の季節に父の旅立ちを見送り、私も再びスタートラインに立つことができました。

■再び主役となるために
介護のみならず、人は自分が脇役となる時期があるものです。

時を経て主役となる出番は必ず回ってきます。その時を迎えるまでに、どう自分がありたいのか?考える大切な時に。

私が主役であるために
遠慮なく準備を重ねる事。

それは誰にも分からない小さな変化の積み重ね。

いつか点と点が繋がり、ダイナミックに人生の幕開けとなる日を迎えるまで。

→ぷろびの広場、次回の馬詰恵伍さんにバトンを渡します。


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