説明で、イラストが役に立つ場合とそうでない場合
「わかりやすい説明」に役立つイラストですが、イラストが特に役に立つ場合とそうでない場合があります。
イラストの力
まず、イラストが役に立ちやすい使い方です。
1.形のないものを表現できる。
目に見えないサービスは数多くあり、それらの使用シーンをイメージしてもらいやすくなります。
2.全体像を見渡せる。
ひとつの大きな流れをコンパクトに表現できます。
3.生々しい表現をしたくない時に
写真を載せるには抵抗のある対象(体の構造や生ごみなど)をシンプルに表現できます。
4.危険・注意喚起の表現
ひやっとする感情をイラストで引き出すことが出来ます。
5.擬人化してユーモラスに
無機的なモノも、擬人化すると親しみを感じる表現になります。
6.作り方や使用方法のフローでわかりやすくできる
視覚的にわかりやすいと順番を追いやすく親切な説明になります。
7.部分を強調できる
見てほしい箇所を強調したり、本来見えないものを伝えることができます。
そして、「イラストが役に立ちにくい場面」は……
1.実際の様子が知りたい時
イベントの写真や建物の内装など、写真の持つ情報量が優れています。
イラストも詳細なものが作成できますが、時間がかかる分、価格も高くなってしまいます。
(内装の一部を強調したい時はイラストが役に立ちます)
2.特定のイメージをつけたくない、もしくは物事を深く細かく説明したい場合
イラストはイメージがしやすいですが、人によって受け取り方にばらつきがあります。特定のイメージを作らず読み手の頭の中にゆだねたいとき、または専門性が深く物事を細かく特定したい時はイラスト表現は避けた方が良さそうです。
3.場合によっては「情報ゴミ」に
イラストによる情報の表現は目的を見失うと
・視覚化する必要のない情報のイラスト表現
・意図しない伝わり方(イラストのタッチ・使われるカラー数・雰囲気)
・情報が間延びして見る人を疲れさせてしまう
ということに陥ってしまいます。
図や表などを使った説明で無意味な装飾やイラストが入ることをチャートジャンク(図ゴミ)といいますが、イラストの表現に関しても情報ゴミといえます。
目的や意図を忘れないことが重要です。
「情報発信者のビジョンに沿って作成したコンテンツをイラストで補足する」
というイラストの役割を、提供するイラストレーターとして常に意識しなくてはいけませんね。