いちごの在野研究所を目指して@伊東・伊豆高原 第2回 いちご生産者用の施設園芸栽培では、初年度として収穫は良好な成果
いちご生産者用+家庭菜園用の2つの環境で活用できる栽培方法づくりを
目指す。
・試験栽培用ビニールハウス(+高設栽培システム)で栽培検証を通じて、
スケールアップしていちご生産者の夏イチゴ栽培にも活用可能な栽培方法を目指す。
・家庭菜園用 屋外プランター栽培屋外プランター栽培と言う、家庭菜園でも簡便に準備出来る環境で、夏イチゴ栽培に活用可能な栽培方法を目指す。
栽培方法の仕様的にはいちご生産者の環境に類似したものを目指し、家庭菜園以上、副業いちご生産者以下の栽培管理の試行栽培を実施することとした。
収穫結果: 伊東・伊豆高原で栽培の場合、早期収量優位性が特徴となる
夏イチゴ試験栽培を開始(4月定植直後)から、伊東・伊豆高原では「5-6月」に夏イチゴの早期収量が可能との見通しを持った。
定植後の初期栽培期間「4-5月」に、夏イチゴ産地の北海道・東北・長野高地と比較して、伊東・伊豆高原の温暖な気候がその要因と推測された。
伊豆高原ハウス栽培 vs. 信州大栽培ガイド 比較
3栽培条件での1株あたり果重(g)の収穫総量比較(総重量g)
信州大栽培ガイド: 総重量値 7-10月の収穫データ
伊豆高原/ハウス栽培: 総重量値 測定期間 5月-9月末
紅ほっぺ生産者が高設ベットで栽培
伊豆高原/屋外プランタ栽培 総重量値 測定期間 6月-9月11日
試験栽培参加者(渡辺氏)
【伊豆高原の施設園芸 vs. 信州大栽培ガイドの試験データ比較からの示唆】
示唆①
伊東・伊豆高原/施設園芸での栽培は、10月末時点で信州大栽培試験データを上回る総重量値が示されているが、伊東・伊豆高原での早期収量の優位性を示唆。
示唆②
伊東・伊豆高原/屋外プランター栽培は、害虫等の要因で9月11日に収穫データ収集を中断、総重量値は、6月-9月11日迄の値であるが、10月末時点での信州大栽培試験データに迫った値となっており、これも伊豆高原の早期収量の優位性を示唆したものと言える。
月別の1株当たりの可販果重量(g) の推移比較
比較対象の等級については、信州大栽培ガイド(可販果)= 大室高原ハウス栽培(S等級以上果実)として上図の可販果重量(単位g)とした。
S等級は6g以上=可販果重量として比較」
注:大室高原は伊豆高原の一部
示唆③
大室高原(伊豆高原)ハウス栽培の場合、5-6月の早期収量がシーズン通しての収量累計に貢献した。 考えられる要因としては、・ 伊東市・伊豆高原で3月末に定植の場合、4月ですでに日中のハウス内温度は30度超、夜間温度も10数度と、いちご栽培の適温帯にあった。 同地の5-6月はさらに温暖な気候帯故に、いちご株の生育、、花房出現/開花/着果が、信州大栽培環境と比較して相当程度加速化していたと示唆される。
示唆④
大室高原ハウス栽培の場合、3月末定植以降、株の生育が早く、定植直後から花房の摘除は行わない「花房出現の放任管理」としたことが、5-6月の早期収量に繋がったと示唆される。
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