『畑のある暮らし、楽しい自然の恵み』第6回 心おどる野生を食す喜び
いとう住もうPT 移住促進官民共同プロジェクトチーム
座長山本文夫
冬休みに小学生と幼稚園の孫が東京からやってきました。彼らは畑や山道にあるものはもちろん、道路に落ちているものすべてに惹かれ、集めてきます。春にはたい肥場からカブトムシの幼虫、夏には畑からアマガエルの子どもを東京の家に持ってかえります。畑で作業をしているとアマガエルが木の上で鳴いている。孫に聞くとコオロギを食べて育ち、リビングルームで鳴いているという。
カブトムシは親になり、その卵が20匹の幼虫になる。4匹いたアマガエルは大きな1匹だけになり他にはいない。どうやら3匹を食べてしまったらしい。
畑を荒らす猪とシカの脅威はわが畑にも迫ってきます。この暮れに猪とシカのロース肉それぞれ3キロいただいた。猪は猟師が処分ずるときに血抜きしてあったが、さらに粗塩で水洗いし臭みを抜き、2日置いてステーキに。シカ肉は塩・胡椒・タイムを刷り込み、畑の玉ねぎ、にんじん、ニンニクのみじん切りに漬け込んで4日目。同じようにマリネ―した鴨の胸肉と一緒にバーベキューグリルでスモークをかけながらローストします。鴨肉の脂がの煙とサクラチップのスモークがシカ独特のにおいを消してくれます。しかも調理時間はわずか22分、シカや鴨の肉の中心部に赤みが残っているうちに火からおろすのがポイントです。
富士山の伏流水で育ったニジマスのフィレも塩と白ワインに一晩漬け込んでからスモークします。これらを畑のニンジン、ジャガイモとブロッコリーの温野菜に乗せてサービスします。自然をたっぷりと味わう一品。孫たちの「おいしい」という声が今も耳にコダマしています。
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