見出し画像

ポートフォリオをセクターで分析。

長期目線でリスクを洗い出す。

 外国株式はインデックスファンドが優秀なため、ノーロードかつ、運用手数料が低廉なファンドを定期的に積み立てていれば、割高な手数料のアクティブファンドよりも、手数料負けしない分、高いリターンを叩き出すことは、投資家界隈では暗黙知となっている。

 しかし、日本株に関しては30年以上もの間、経済的に没落し続け、市場平均そのものが停滞しているため、わざわざインデックス運用を行うメリットがない。

 多少リスクを取ってでも、財務が健全で高配当な銘柄や、生活防衛優待が頂ける銘柄を選り好みした方が、トータルリターンは高くなると思っているため、自身でアクティブ運用を行っているのが現状である。

 そんな日本株ポートフォリオだが、今年に入ってからセクターの割合を確認すべく、TOPIX-17形式で、ざっくりではあるもののラベリングするように、スプレッドシートを改良させた。

 セクターの偏りによって、長期目線で隠れたリスクを見落とす可能性に気付くためのもので、セクターの比率を一定にしようといった目的ではない。そういった目的であれば、適合するインデックスファンドを買い付けたほうが自身の労力は省力化できるだろう。

 最も比率が高かったのは情報通信サービス業で、ICT化が浸透している昨今では、このセクターが最も高い割合となって然りだと考えている。

 個人的にリスクと考えているのは、それに次ぐ小売業、不動産業が高い割合となっている点で、昨今の物価高や少子高齢化に伴う人口減少の影響を鑑みると、徐々に割合を減らすべきだと内省している。

そして、性格が出る。

 分析していて印象的だったのは、数十銘柄を保有しているにも関わらず、投資しているセクターは13種類で、エネルギー資源、機械、運輸物流、銀行には一切投じていなかった点である。

 あまり意識していなかったが、エネルギー資源に関しては、基本的に国内で資源が湧き出る性質のものではなく、海外からの輸入が中心となる点から、所詮は他人の褌で相撲を取っているようなもので、リスクに見合ったリターンが得られるとは考えておらず、手を出していないものと推察している。

 機械と運輸物流に関しては、自身が工業学科出身の鉄道員と言う経歴から、自身の知識や経験を頼りに、工業製品や事業内容を身銭を切って投じるに値するか、無意識下でシビアに判断している側面が強いが故に投じていないのだろう。

 特に鉄道に関しては、本業として将来性のなさは、身を以て体感している。同業他社と言えどもこれらは共通事項で、抗うことはできない。業界を知り過ぎているが故、自分のお金を事業に投じることに抵抗を感じてしまう。

 大きなリターンを得たいのであれば、相応に大きなリスクを取って投資するのが鉄則ではあるが、無知故にリスクが取れる側面はある。熟知してしまうと、リスクばかりが目についてしまい、投資につながらない。

 2017年に仮想通貨バブルの波に乗っかれたのも、無知でリスクを感じなかったことで実現した利益であり、仮に今の知識量で2017年に戻れるとしたら、マネーサプライが調整できない点で、通貨としては致命的なビットコインに投機しようなどとは思わなかったかも知れない。

 最期に銀行業。私の性格をご存知の方であれば、説明するまでもないが、相当な銀行嫌いの影響によるもので、どれだけ高配当であっても手を出そうとは思えない性なのである。

そんなに銀行が嫌いになったのか、鉄道マン。

 銀行こそ他人の褌で相撲を取っている典型で、今まで散々、預金の信用創造によって利益を出しておきながら、昨今のマイナス金利になったら、預金者の通帳やATM利用から手数料を取ったり、窓口でボッタクリ投資信託や外貨預金を売り手数料を稼ぐ、アコギな商売を始めるようになりと、なりふり構わず、預金者をカモや養分程度にしか思っていないのは、商売人としては根が腐っているとしか思えない。おまけに懐事情を把握しているのだから、保険の営業マンよりタチが悪い。

 おまけに、メガバンのひとつはIT業界のサグラダ・ファミリアと揶揄される、永遠に完成しない金融システムを未完のまま導入した結果、行政指導が入るレベルのシステム障害を連発したりする有様である。

 また、我々が預金したお金は回り回って、赤字国債を買うための原資になっていると言うではないか。税金を転がして懐を潤したい、利権や既得権にぶら下がっている連中の愚行によって生み出された借金のツケを、将来世代に先送りするのはあまりにも無責任である。

 だがしかし、その原資を提供しているのは、我々だと思うと、生活に必要な最低限の資金をネット証券でリザーブする以外、証券口座に集約したほうが良いのではないかという思いが強くなり、数年前にメガバンの口座を解約した。

 今やネット銀行で給与や還付金が受け取れる時代である。メガバンの口座がなくて困ったことは何一つとしてない。


この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?