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ありがたや、ありがたや。

Amazonからのお小遣い。

 先日、件名がAmazonギフト券から始まるメールが届いた。新手の迷惑メールかと一瞬疑ったが、よくよく見るとAmazonアソシエイトプログラムの紹介料が500円以上となったため、Amazonギフト券として払い出されたらしく、ギフト券番号を入力したら残高に反映された。

 人生史上初の、会社の看板などの一切を排除した、純粋な自身の労力のみで捻り出した収入である。今まで数々の副業の中から、自分でもできそうなものを試してみては、参入障壁の低さ=レッドオーシャン故にマネタイズに繋がらず、諦めることの繰り返しだっただけに、嬉しくない訳がない。

 金額は少額なものの、完全な独力でキャッシュを生み出した経験のある会社員は超少数派だろう。これまで投下したリソースから時給換算すると、セルフブラック企業同然だが、ここで重要なのは生み出した金銭価値の多寡ではなく、独力でキャッシュを生み出すまでに試行錯誤した過程である。

 大手企業の看板を背負った営業マンですら、訪問販売などで門前払いを喰らうことがある中で、何処の馬の骨かも分からない無名の素人が書いた記事を自発的に読んで頂き、紹介されている商品のリンクをクリックして、何かしらを購入しても良いと思って貰うことが、いかに一筋縄ではいかないかは自明の理である。

 紹介料も購入代金の数%が関の山で、1,000円分の利益を売り出すのに、いくら分の商品をご購入頂かなければならないかを逆算すれば、決して楽して儲けられる類の副業ではないのは確かである。

 因みに、Amazonアソシエイトプログラムは5,000円以上の払い出しを条件に現金が選択できるが、副業バレのリスクを負いたくない会社員や、そもそも法律で副業が禁じられている公務員であれば、報酬を現金で受け取らないAmazonギフト券は、グレーゾーンの扱いとなるため無難に思える。少なくとも年間20万円を超える規模となって、雑所得として確定申告をしない限り、雇用主がこの報酬を把握する術はないからである。

固定費を最小限に抑えるのが最重要。

 これまで賃金以外でキャッシュを得る術として、金融資産運用と不用品の売却程度であった。不用品の売却に関しては、基本的に購入した価格よりも安い金額で現金化するケースが大多数で、利益にはならない。

 結果として、購入費用よりも売却コストを差し引いて残ったキャッシュの方が多く、利益になっていたこともあるが、極めて稀なケースである。

 この手法を応用することで「せどり」によって利益を得ることは可能だが、商品の専門知識や相場感覚を身に付ければ難しい点や、相場の歪みありきの、売買価格の差額で利益を生み出しているだけであり、自身の活動によって経済的価値を生み出している訳ではないため、持続可能な副業モデルか問われると自信を持ってイエスとは言えない。

 そのため、基本的に中古買取やフリマアプリは使わなくなったものを、売却損を計上して現金化するためのツールに留めておくのが無難だろう。

 一方で、資産運用はある意味、資金力がものを言う世界であるが故に、元本さえそれなりに確保すれば自分の実力半分、地合いの良さ半分で利益が生み出せる分、元本割れのリスクが取れる人に取っては結果が出やすい副業なのかも知れない。

 とはいえ、一般的な年収レンジから捻り出せる運用益など、たかが知れているし、複利の恩恵を受けるには相当な時間を要する。

 その点、今回のアフィリエイト報酬は初期費用が一才掛かっておらず、純粋に人の労力だけで生み出されたキャッシュであることが大きく異なる。

 既に所持しているパソコンと、契約しているネット回線と電源さえあれば、無料のAmazonアカウントと、Amazonアソシエイトリンクの貼り付けが許されている無料のnoteを組み合わせるだけで報酬が発生するチャンスがある。

 自前でサーバーを契約して、独自ドメインを取得するとなれば、ランニングコストが発生する。設備投資と割り切ってWordPressで有料テーマを購入したものの、報酬が発生しなければ投資元本が回収できないが、タダで始めたのであればたとえ少額であっても立派な利益となる。これは経営や家計においても同様で、いかに固定費を安く抑えるかが、収入がない時の生存率向上に直結している。

何事も分散に限る。

 また、生存率を上げる別観点で分散も有効である。いくら金融資産所得で経済的に独立しても、リーマンショック級の暴落で相場が数年間低迷した場合に、金融資産所得一本で食い繋ぐのはいささか心許ない。

 金融資産所得、持ち物の見直しによる遊休資産の現金化、広告収入…複数の収入源に分散されていれば、メインの収入源に何かあった際に、他の収入源である程度の損失はカバーできるから、金融市場のパニックに巻き込まれて即死する事態は避けられるだろう。

 そういった意味で、今は幼少期のおこづかい規模の広告収入ではあるが、私の考えに共感して記事を読んで頂く方々のお陰で、無から独力で生み出した付加価値という点で大きな一歩であり、これからもセルフブラック企業を脱却できるように試行錯誤しながらも、岡本太郎さんに倣い、無目的、無条件、無償で作品を放出していきたいと思う。


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