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"知って損なし"初心者のための「レジリエンシー」基礎〜保存版〜

こんにちは、Shuntaroです!
今回は、ここ数年でビジネスにおいて事業継続に関連する注目キーワード、「レジリエンシー」についてご紹介します!

1.レジリエンシーって何?

1.1 レジリエンシーは注目ワード

皆様はレジリエンシーやレジリエンスという言葉をご存知でしょうか?
過去10年間の日経新聞での登場回数を調べると、2020年から登場回数が急増している、急上昇ワードです。
現在のコロナの拡大と共に急上昇している言葉ですし、何か関係がありそうですね。

日経新聞用語検索結果より著者作成

1.2 レジリエンシーの意味

言葉そのものの意味は、回復力、復元力、弾力性です。
ただ、ポイントは、"元通り"に回復するのではなく、回復した際には以前よりもパワーアップする回復ということですね。
イメージにするとこんな感じでしょうか?

レジリエンシーは機器前よりもパワーアップする回復力!

このレジリエンシーを体現しているのは、2022年現在メジャーリーグで大活躍の大谷選手ですね。
実際、メディアも大谷選手をそのように表現されています。
レジリエンシーという言葉のイメージ、掴めて頂けましたでしょうか?

回復力(レジリエンシー)と細心の準備が大谷をスーパースターに押し上げた

(出典:Forbes Jul 1, 2021)


2.レジリエンシーは必要?

2.1レジリエンシーの強弱は危機に明確に

コロナの拡大において、世界的に経済活動が停滞しましたが、そこからの回復は国によって大きく異なりました。
主要国で比較をしてみると、日本の回復力、つまり、「レジリエンシー」が他の国よりも劣後しています。

2020年以後 四半期毎前年比GDP成長率主要国間比較
(独立行政法人 労働政策研究・研修機構の情報より作成)

2.2 様々な種類の脅威が中長期的に発生?

今後、経済活動を停滞/中断させるような脅威がなければ、「レジリエンシー」は必要ありません。
しかし、実際は短期(0-2年)、中長期(2-10年)にも経済活動を停滞/中断しうるリスクが様々予測されています(特に添付画像の赤枠)。
確固たる「レジリエンシー」を保持して、次の脅威が発生しても落ち込まず、むしろ発生前よりも成長出来なければ勝ち残れませんね。

出典:グローバルリスク報告書2022年より著者作成

3.レジリエンシーを高める?

3.1 DX企業はレジリエンシーも高い!?

現在のコロナ禍においても成長し続けている企業は存在します。
アマゾン、マイクロソフト、アップル、テスラ、テンセント・・・。(下図参照)
これからの企業の共有点はDX推進企業であることです。
そのため、DX推進企業になることで高いレジリエンシーを保有することが想像できます。

参照:朝日新聞デジタル 2020年6月26日「「コロナ後」世界100社ランキング、日本は3社のみ」

しかし、日本の実態を確認すると、2020年度時点で5%程度しかDXが推進されていません(出典:経済産業省DXレポート2中間取りまとめ)。
DXを推進することについては様々なジレンマが存在することがDXレポートの中で説明されており、多くの企業が一足飛びにDX企業になることは難しいのが実態です。

3.2 レジリエンシー強化には事業継続ガイドラインを活用!

残りの95%の企業が危機に弱い企業であり続けることは許されないのは自明です。
このような状況でレジリエンシー強化の心強い助けとなりうるのが、2021年4月に内閣府より公表された最新の「事業継続ガイドライン」です。
2019年の台風第19号等を踏まえた水害・土砂災害からの避難のあり方や、災害時の従業員等の外出抑制策が考慮される等、最新の動向を踏まえた内容になっています。

また、企業の基礎となる「ヒト・モノ・カネ・情報」の内、年々「情報」つまりITの重要性が高まっています。
実際、経営戦略の実現にはITが必要と答える企業は全業種平均で80%を超えています。(出典:企業IT動向調査報告書2021 「経営戦略(企業・事業戦略)と IT 戦略の関係性」より)
そのため、企業のレジリエンシー強化にはITのレジリエンシー強化が必要だと言えます。
実際、企業のITにおける継続性検討の拠り所になる「政府機関等における情報システム運用継続計画ガイドライン第3版」も2021年4月に更新版が公表されています。
更新内容について、以下のように最新の社会動向を踏まえた内容になっていいます。
そのため、このガイドラインを踏まえた対応を進めることはITのレジリエンシー強化に繋がり、それは企業のレジリエンシー強化に繋がると言えます。

本書は、第2版における首都圏直下型地震を想定した対策として追加・拡充した内容に加え、情報セキュリティインシデント発生時の対応やクラウドサービス等の外部サービスの技術動向に係る内容及び新型コロナウイルス感染症の流行を踏まえ、感染症の流行を想定した対策に関する内容を追加・拡充している

「政府機関等における情報システム運用継続計画ガイドライン第3版 1.1.1 ガイドラインの目的」より抜粋

4. まとめ

今回の記事は以下3点について解説しました。

  1. 「レジリエンシーって何?」

    • 2020年から日経新聞での登場回数急上昇

    • レジリエンシーとは「危機前以上の機能になる強靭な回復力」

  2. 「レジリエンシーは必要?」

    • 2020年以後の主要国間GDP成長率比較にて日本の成長性の低迷は鮮明

    • 今後10年も企業活動の中断する可能性の高い様々な種類の脅威が想定

  3. 「レジリエンシーを高める?」

    • コロナ禍を通じて、DX企業が危機に強いことが判明

    • DX企業に未達の企業は、事業継続ガイドライン/政府機関等における情報システム運用継続計画ガイドライン第3版を参考することがオススメ

旬な言葉は最新の時流が反映された見過ごせない重要単語です!
本記事にて、皆様の理解、そして行動のお役に立てていました幸いです。

以上、Shuntaroでした!

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