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空想特撮映画完全初見感想

10数年前、紅白帽を頭にやっていた世代としてのウルトラマンは、やはりその世代としても子どもが見るものという印象であった。

小児科にあるハンカチサイズの本は、すべての文字にひらがなのルビが振られ、それを自力で読める頃にはより年下が読み、触れるコンテンツだという認識さえあった。

本日は諸用で桜木町におり、連れが映画を見たいというのでなにをご所望かと問うた結果がこの作品である。

「シン・ウルトラマン」

イノベーターでも、アーリーアダプターでもない、どちらかというとラガードな筆者は、流行りものに触れることに若干の不安があった。

しかし監督はあの庵野である。よく知らないがネルフの関係者だ。たぶんかなり偉い人なんだろう。おそらく筆者のようにウルトラマンについての知識がなくとも見れる構成になっているはずだ。その点は安心できた。

映画というものはいつから開始されるのか、最初の広告やら関係会社の謎映像が多すぎる。そして画面にデカデカと表示される「シン・ゴジラ」の文字、放映されるのはウルトラマンではないのか。
ややあってそのタイトルが表示されるとようやく"ほんへ"だ。ニコ動なら画面にそのコメントが表示される。

以降はネタバレをしないよう極力努めたい。


実写映画「宇宙兄弟」のような始まり方だという印象、それぞれの人物名がコマで描写される。物語シリーズでも多用されがちなサブリミナル効果のような表現を読める人物はフラッシュ暗算でもやるべきだと思う。

世界観の説明がされ、なるほど、こういう世界なのかと視聴者は理解出来る。
テンポよく説明が流れてきたが、これらは本編でも実際にあったのだろうか。

そしてありがちなシーンが起こり、ここで視聴者側は(アレはアレなのでは?)と疑念を抱き、話が進むごとにはっきりと描写されてゆく。
それにしてもあの棒、MIB(メン・イン・ブラック)で見たことあるような見た目である。


この作品では関門が三つ存在する。

1つ目は、人類にとって不利益なものであり、それに対抗してゆくことを迫られる。

2つ目は、人類にとっては(見かけ上は)有益であるが人間はその便益を活かせないことにより自滅する。

3つ目は、人類そのものが無かったことにされ、抗うことも出来ないものである。

作中の舞台はある1つの地域に特定されたものであるため、映画という尺度の中では描ききれる表現が足りなかったことは否めないはずである。というのも、それぞれの関門に対して人類がとれる手段がないのである。

1つ目も2つ目も、最初は人類に友好的な条件での提示がされた。
その後1つ目は強引に、2つ目はあくまでスマートに、最後に至っては人類へのコンタクトすらなかった。
それぞれの関門において人類側が出来ることはなく、断る=人類滅亡という終わりが見えるものであった。

そのため人類側はどの立場もその現状を飲み込むしかない状態であり、葛藤と呼べる葛藤は存在しなかった。

外部からの侵攻動機が、非侵攻側の行動にあるというテーマの作品の中で、「地球が静止する日」という洋画がある。これは地球という限られたリソースを有する惑星を保護するために人類を消滅させる異星人に対抗する映画である。
この映画のネタバレを防いで端的に説明するならば、この映画では人類の譲歩があった。

しかしこちらの映画にはその譲歩が見られず、人類側にその意図が伝わりきっていないような印象を受けた。

総称して、そもそもウルトラマンシリーズを見ていない者がとやかく言うべきではないと思われるが、ウルトラマンシリーズがこのようなストーリー展開であるならばそれを見てみたいと思った。

ここまで適当に述べてきたが、ひとまず初見としてをざっと書いたので、シリーズを見た人のネタバレありありの感想をこれから見ようと思う。

以下余白

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