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エターナル・サンシャインを観た

お疲れ様です。中野です。
GWですが、家で缶詰になりそうなので映画やアニメなどを楽しんでおります。

この3日色々映画をみましたが、特に気になったのはエターナルサンシャインでした。
2004年にアカデミー賞も獲っているのに全然知らなかったです。

ジャンルとしてはSFラブストーリーです。
主人公・ジョエルには恋人・クレメンタインがいて、ある日突然自分のことを忘れられてしまいます。
それはラクーン社によって記憶を消されたからだった。
この世界には誰かひとりの記憶を消すことができる治療(?)があります。クレメンタインはそれによりジョエルの記憶を消したのです。
ジョエルは裏切られた気持ちに耐えられなくなり、ジョエルもまた記憶を消す…というお話です。

*以下、ネタバレがあったりしますので注意
(ネトフリなら5/15まで見放題らしいです)


 シンプルな設定ですが、シナリオ・演出が良いです。
というより恋愛映画は演出が勝負みたいなところがあると個人的には考えています。ラブストーリーは基本的には人が誰かを好きになる。という王道なストーリーにならざるを得ないので、見せ方に工夫が必要です。

 本作では時系列通りに物語が進まず、冒頭とラストが記憶を消した後のジュエルたちの出会いから、付き合っていく様子が描かれています。なんとなく察するかもですが、記憶を消したとしても二人は惹かれ合います。それがほっこりさせられてしまうほど微笑ましいのです。

 過去に別れた二人がリセットして出会う。
僕は1回見終わったあとにすぐにもう一周鑑賞しました。
好きな構図をざっくり描きましたが、個人的には3枚目、冒頭シーンの氷上で横になる二人が印象に残っています。おそらくですが、別れた過去をひび割れた氷上に例えており、この後二人に何かおこることを予感させます。
しかし、2回目見た後には、ひびに重ならないように配置されたとも捉えられ、「別れない」ことを暗示されているのかなと思いました。
(願望かもしれませんが)

 1回目と2回目で印象が変わる構図というのは個人的にエモさを感じるポイントです。「あ、この映画すきだな」と思わせる瞬間です。

 映画の構造としては「メメント」に似ているところがあり、記憶を辿る内容になっているので破局してから出会いに巻き戻るようなストーリーになっています。冒頭のシーンは夢か?現実か?となっていくのですが、それはセリフであったり、ヒロインの髪の色が伏線となって回収されていきます。すべてが繋がるラストシーンは、パズルのピースがはまっていく気持ち良さがありました。

 タイムリープや時系列をごちゃまぜにするという映像の手法があると思います。決められた未来を変えるというストーリーはキャラクターから強いエネルギーを感じられます。本作の大胆な構成に脱帽させられました。(20年前の作品ですが…)

 好きな人と記憶を消してもう一回出会えたら。

対象年齢が高めな作品だと思いますが、
体感してほしい一作です。


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