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8月18日(金) 日記

*一張羅

今日は夜、おめかししないと顔合わせできないような場所へ行くために唯一持っている一張羅を取り出してきた。といってもスカートだけど。

腰にリボンがついていて、柄はこれなんだろう、黒と灰色のチェックなんだけれど、遠くからだったらわかるけど近くから見るとわかりづらい。このスカートを履いていると、編集者などの目の肥えた人に結構な確率で「それかわいいね」って言われる。だから私の一張羅にした。

このスカートは成人祝いに親が買ってくれたものだ。広島の百貨店で祖母が選んでくれたというから、きっと少し高いものなんだと思う。自分では選ばないタイプのスカートだ。でもオールシーズン履けるデザイン、質のもの。

大事な人に会うときや、おしゃれな人しか集まらないような場所ではこの一張羅スカートを履くようにしている。

滞在時間はほんの数十分だったけれど、おめかし会場はやはりみんなおしゃれで、なんだか「慣れてる」感じがした。東京の集まり、という感じ。このスカートがなければ出てこれない。もちろん、その場にいた人はみんな私より年上である。見たことのないブランドの服を着ている人や、「お〜久しぶり!」と欧米的ハグをする人たち。

一緒に待ち合わせをしていた年下の子と、帰り道に「いや〜、自分はあんなふうになれないよね」といったことを話していた。みんな輝いて見えた。みんなちゃんと東京で活躍しているし、人脈すごい。

そういう場所に私は今日、ほぼ終わりかけの時間にすべりこみで参加した(仕事がなかなか終わらず)。やはり私はこういう場所に好かれている人間じゃないんだろうなと思った。絶好のチャンスを活かしきれないというか。

しょうがない。これも私だ。というかこれが私だ。

私が彼らと同じ年齢になったとき、何をしているだろう。
とっくに広島に帰って自分の好きなことでもしているだろうか。
家庭を持って、家で子どもを寝かしつけしているだろうか。
それとも、ひょんなきっかけから私も彼らのように有名になり、プチパーティなどを開いていたりするんだろうか。んなわけないか。それだとあまりにも世界に申し訳なさすぎる。私はここで、誰の目にもかけられず粛々と、しかしどろどろと、狭く暗い部屋でnoteを書き続けるほうが性に合っている気がする。

大好きな、そしてもっとも尊敬する先輩のひとりのSNSプロフィール欄には「ずっと怯えてます」と書いてある。
その人が何に怯えているのかは分からないが、めちゃくちゃわかる。いや気軽にわかるって言ってすみません。でも私もずっと怯えてます。いろんな人に。東京に。世界に。




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