かんげきろく。1 『刀ステ一挙配信の記憶』(ネタバレなし)

みなのすなるnoteといふものを、われもしてみむとて、するなり。それの年のさつきの二十日あまり五日の、戌の時にPCより門出す。


世間はコロナの自粛期間中、緊急事態宣言で会社がテレワークになり、しかしちゃんと9時~18時に仕事をしていないといけなくて外出が週一の買い出しくらいになっていた時。新しい趣味に出会った。

舞台『刀剣乱舞』の一挙配信。
ミュージカルの時も情報は来ていたがタイミングが合わなくて見られず、しかしその実況はどんどんと私のTLに来ていたため、舞台の方は見てみようかな、という軽い気持ちだった。

最初に見たのは『虚伝 燃える本能寺(初演)』。最初は短刀の子がイメージより大きいなぁなどと思っていたのだが、ほどなくそんなこと言ってられなくなった。
刀剣乱舞のプレイヤーとして一度離脱したが、慶長熊本をきっかけに復帰し、改めて遊んでいた私にはよくよく刺さったのだ。
普段から部隊に入れて連れ回している刀もいれば、来てくれたけれどあまり使ってやれていない刀まで、皆悩みながら戦っていた。『活劇』や『花丸』、『映画』ともまた違った悩み方であるように思えた。
噂の『おはぎの宴』で笑ったり、不動行光に涙したりしているうちに、あっという間に終わってしまった。
全部見届けようと決めた。

以下、いずれしっかり感想を書きたいけれど簡潔に当時思ったことを書く。
『虚伝 燃える本能寺(再演)』
……全然昨日と違った。ただもう一回上演しただけだろとか思ってすみませんでした。これ再演じゃなくてリメイクというのでは?
『義伝 暁の独眼竜』
……意味深なTLの言葉に、このシリーズただもんじゃねーなと悟る。斜めになった足場でなんであんなに動けるの?
通信環境が悪くてぶつぶつ途切れたため、わかりにくい部分のために円盤欲しいなぁと思い始める。
『外伝 此の夜らの小田原』
……わぁい小田原だ!ときゃっきゃしていたが、雨の屋外舞台であそこまで動くとは。前半メンバーと後半メンバーのメンタル強度の差よ。
かっこよかったのでうちの本丸で山伏兄さんを本格的に育成開始した。
『ジョ伝 三つら星刀語り』
……フォロワーさんから「何も調べないで!初見は事前情報0で駆け抜けて!」と言われてその通りにしたのは正解だった。
山伏兄さんの育成速度が上がった。
三日月が無茶苦茶意味深に見えてくる。
『悲伝 結いの目の不如帰 大千秋楽ver.』
……これが にんげんの やることか。
べそべそに泣いた作品。しかしこの時TLに流れた「TRUMPよりは有情」という言葉に、機会があれば見てみたいなと思い始める。→その後その意味をよく悟って繭期になった。いずれこちらの感想もまとめたい。
千秋楽とそれ以外では演出が違ったと言われてさらにめそめそした。
ただ、2020/09/19現在、まだ見返す勇気がない。TRUMPシリーズ見てきたんだから大丈夫!と思う自分と、やっぱりしんどいと思う自分がいる。
『慈伝 日日の葉よ散るらむ 大千秋楽ver.』
……山姥切長義は推しだったので楽しみにしていたが、だからこそちょっとしんどかった作品。悲伝とは違う意味で見返す勇気がないが、今までの舞台ではあまり出なかった「本丸の日常風景」が沢山出てきたのはよかった。
第二部がここからどうなるのかなー、と興味を持ち、維伝の円盤をぽちっていた。今は聚楽第の舞台化を求めている。


そしてこの一挙放送の後、本格的に『舞台』という沼にずぶっと落ちたのである。
一回一回、生で行われるゆえに違うというものに。
いつか実際に劇場で見に行きたいな、そんな想いは7月に叶うのであった。
そう。
『科白劇 舞台『刀剣乱舞/灯』 綺伝 いくさ世の徒花
改変 いくさ世の徒花の記憶』
本丸の皆がチケットを当ててくれたのだ(刀剣乱舞ゲーム画面からの応募に当選)。
元々東京に住んでいるから、恐れるのはコロナによる中止と自分自身の感染だけで済んだのは本当に幸運だった。
本当に素晴らしい舞台だった。千秋楽パックも2020/09/18からの配信も買った。考察も楽しくしていた。
後々、改めて語りたいと思っている。

ところでどうして今こんなものを書いているのかと言えば、明日に備えてである。
『舞台 文豪とアルケミスト 綴リ人ノ輪唱』のチケットが取れたのだ。
来週と再来週には『黒世界 ~リリーの永遠記憶探訪記、或いは、終わりなき繭期にまつわる寥々たる考察について~』も待ち構えている。
その前に、円盤や配信で何度でも見れるとはいえ、今まで見てきた舞台について記録しておきたかった。
おそらく私は明日も来週も再来週も死ぬだろう。
コロナのソーシャルディスタンスがある以上、私が見ているこれらの舞台を「本当の舞台はこんな感じではない」という人もいるかもしれない。
けれど、私には素晴らしい公演だったのは変わらない。
いつか生の本格的な殺陣を見られるように、コロナの収束を願うものである。
あと次の公演のチケットを取れることも祈っている。

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