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相談支援専門員のお仕事とは

こんばんは! レオ・エースです。
今週で3週目の投稿になります。少しづつですが、自分の中でもnoteが習慣になりつつあるのかなー、と思っています。

私は普段、障がいを抱える方の相談支援を行う「相談支援専門員」として働いています。今日は、相談支援専門員をテーマに話してみたいと思います。

令和6年度障害福祉サービス等報酬改定(案)が出た

さて、のっけから少しお金にからむ話しになりますが、先日令和6年度の障害福祉サービス等報酬改定(案)の内容が厚生労働省から出されました。
今回は大体プラス改定になっており、多少はいいのかなと思っていたりします。

私が直接絡んでくる「計画相談支援・障害児相談支援」のところも基本報酬の引き上げもあり、プラスになっています。特に機能強化型を中心に引き上げていますね。他にも主任相談支援専門員の配置加算や集中支援加算の部分が強化されています。

個々の体制加算(要医療児者支援体制加算や精神障害者支援体制加算など)は、体制整備と実際にそうした対象の方を支援しているかどうかが問われる形となっています。

今回私が見ていて感じたのは、「協議会への定期的な参画」とは「基幹相談支援センターが行う地域の相談支援体制の強化の取り組みへの参画」などが機能強化型の用件に加わるなど、今までよりも地域づくりにどれだけ貢献しているかが評価の対象になっているということです。
これは、相談支援専門員の仕事として、ソーシャルワークをしっかりとやってほしいという国の要請でもあると捉えています。そうすることで地域の課題を解決し、障がいを抱える方が住みよい社会を作っていきたいということなのでしょう。

私は地域の自立支援協議会の委員も引き受けていますし、基幹相談支援センターにいたこともあるので、地域づくりをしていくうえで民間の相談支援事業所の協力はなくてはならないものだと感じています。
地域の課題をケースの支援を通していち早く見つけることができるのは、地域で活躍する相談支援専門員たちです。事例検討会を市で開くと、地域課題に直結するような事例をたくさん目にすることがあります。

でも、なかなか地域の相談支援専門員の協力を得るのは難しく、協議会の委員になってくれる方を探すのも難しくなってきています。(うちの地域の問題か?)それだけ個々の相談支援専門員がケースの支援に注力し、個別の支援に追われてしまっているということだと感じています。

計画相談支援の役割とは?

計画相談は、相談支援専門員が主として行う障害者ケアマネジメント業務のことです。一般に公的な障害福祉サービスを利用するためには、介護保険のケアマネと同じように資格を持つ相談支援専門員にプラン作成を依頼し、サービス等利用計画を作ってもらうことが必要です。

計画相談とケアマネの業務には多くの共通点があります。
一つはケアプラン作成。計画相談の場合は「サービス等利用計画」という名称になります。どのようなサービスをどれだけ使っていくのかを、クライエントの希望を聞きながらプランに落とし込んでいきます。
二つは定期のモニタリング。定期的にクライエントのもとを訪問して様子を伺い、プラン変更の必要があれば対応していきます。

一方で違いもあります。
ケアマネは毎月利用者のモニタリングをしますが、計画相談は3カ月毎や6ヶ月毎が多くのサービスで標準となっています。そして、プラン作成やモニタリングがない月は、報酬が出ません。サービス等利用計画一つ、モニタリング報告書一つにつきいくらという形で報酬が設定されているのです。なので相談支援専門員として月の動きは30件くらいでも、担当しているケース数は100近いなんてこともざらにあります。
この違いが計画相談の仕事を忙しくしている要因ではないかと、私は感じています。

もちろん、モニタリングの月ではないときにも、クライエントから連絡が来ることがありますし、こちらもそれに応じて相談対応します。でも、当然その対応にはお金は発生しません。なぜならモニタリングでもプラン作成でもないからです。これが積もってくると、今月のモニタ・プランの予定は30件でも、電話対応した人数は50に達するときもあります。そうなってくると、さすがにこちらも誰にどのような話をしたか、似たようなサービスを使っている方だと混同してしまったりします。(申し訳ないことですが)

なので、私はしっかりと安定して暮らせている方に対しては、定期のモニタリングの時を除けば、あえてこちらから連絡することは控えてます。そして、集中して支援が必要な方にその分の労力と時間を費やすようにしています。そして、その方も落ち着けば少し距離を置きます。
こうすることで必要なときに重点的に支援を行うことができますし、こちらも必要以上に忙しすぎないように業務を適正化することができます。
クライエントも相談員に過度に依存しすぎずに暮らすことを身に付けることができます。

相談支援専門員の仕事を例えると、傘なのかなと思います。
普段の天気がいい時には傘を持ち歩くことなんて考えません。でも雨が降ってくると傘がないと体が濡れて冷えてしまいます。そうした時には傘は必要なものとなってきます。
相談支援専門員・計画相談も一緒です。普段生活が問題なく回っているときは、たまに会うだけの人でいいと思います。でもひとたびクライエントが困り事に直面した時には、相談支援専門員のことを思い出して助けを求めてほしいと思います。私たちは、クライエントが濡れて体調を崩さないようにするための、いわば傘の役割を担っているのです。

こうして、負担が大きくなりすぎないように業務を回していければ、少し地域のことにも携わる時間ができるような気がします。
これからも多くの仲間といっしょに地域づくり・ソーシャルワークをしていけたらと思います。

最後までお読みいただき、ありがとうございました。

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