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【楽器製作】OMタイプギターの製作②(モールド製作)

いよいよ覚悟を決めて製作に着手する訳ですが、アコギを作る時は先にモールドを作るのが定石らしい。手に入れた図書でもyoutubeでも皆最初に作っているのでぼくも見習ってみます。

本ではモールドにはAグレードかBグレードの合板、あるいはパーティクルボード、最悪でもMDFを使えと書かれてる。けど19mm厚のサブロク板を何枚も使って作るだなんて、赤貧DIYerには到底辿り着けない夢の高みなので却下です。いつもの様に工房に転がってるもので何とかしていきましょう。

まずはモールド作りの為のテンプレートをMDFで製作します。ギターの図面をそのまま転写してテンプレ化。ここまではエレキ作るのと一緒ですね。

テンプレが出来たら、次にモールドの表裏をベニヤ板で作ります。工房に転がってた9mm厚のベニヤで表裏を作り、間には適当な端材を入れてモールドをでっちあげようって寸法です。ベニヤをジグソーで切り出した後にバンドソーで外形を整えます。

そしてさっき作ったテンプレとベニヤ板を重ねてボルトで結合しちゃいます。コレで左右のベニヤ板を一気にフラッシュビットを付けたトリマで整形しちゃう。

出来たベニヤ板を並べてみると、モールドの外観は出来上がり。もうそれっぽくていい感じ。


同じ工法であと1セット作ります。

次にモールドの中身を作ります。準備したのはコレ。廃パレットの残骸です。何かを作った時の残りなので細切れですが気にしない。これを接着して、表裏のベニヤ板の間を埋める作戦で行きます。
因みにモールド高さは80mmとしました。その為中身の材の幅はベニヤ分を差し引いた62mmへとテーブルソーで揃えています。

並べながら更に細切れにして、モールドの形に埋めて行きます。

形が出来たら貼り合わせ。平面を出したいので定盤の上にクッキングペーパーを敷いてその上で接着しています。

接着の乾燥を待つ間に表裏板の微調整。左右を合わせた時に密着する様、平面と直角出しを行います。特にネック側は平面と直角が重要らしいので本気ですり合わせします。

必要な直角は全てスコヤが密着するところまで追い込んでいます。

次に中身の方も、左右の合わせ面が密着する様に平面出しを行います。

完璧に密着出来、かつ平面が形成できていますね。次は中身の整形です。表裏板の形を写し取りバンドソーで大まかにカットした後に、ルーターテーブルを使い表裏板をテンプレ代わりに整形していきます。φ12軸3/4"径刃長2-1/2"の大きなフラッシュビットで一気に仕上げちゃう。

表板に7つ穴が開き、そこにφ20の丸棒を挿入しているのは位置決めの為です。先に表裏板を4枚重ねて穴を開け、中身も後で位置合わせして貫通させています。

今回の整形の為に作ったルーターテーブルはこちら。

大きいフラッシュビットが怖くてめっちゃ気を使いましたが、表裏板と中身の直角もこの通り、ええ感じです。

整形を終えたらいよいよ表裏板と中身を接着します。

接着を終えたら左右の位置決めと左右を繋ぐ寸切りボルトの取り付け。
定盤の上で左右の位置を合わせ、Fクランプで固定したまま合わせ面中央に穴を貫通させます。そこに丸棒を入れれば位置決めに。そして上下の端のフランジ部分に貫通穴を開けておきます。

あとは寸切りボルトで左右を固定すればモールドはひとまず完成です。

懸念してたネック取付面の垂直も完璧、これなら使い物になりそうです。

結局モールドは工房に転がってた端材で作れたので材料費0円、ええ感じの滑り出しです。

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