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【楽器製作】OMタイプギターの製作③(素材調達)

今回はギター素材の調達方法についてどんな手段があるか、そしてぼくがどうしているかを紹介したいと思います。

プライベータが楽器用木材を調達しようとしても実はハードルが高いんですよね。近くのホムセンでは木材の取り扱いは建築用の針葉樹メインで硬木なんて手に入る筈もなく、ハ〇ズやL〇ftに行っても寸足らず。ネットで探しても楽器用木材については何件かの専門店が小売をしているのを見掛ける程度です。

これらのお店は楽器用として木材を取り扱われているので、乾燥状態含めコンディションの良い木材を提供されていると思います。ぼくもいつか自身の技術力が高まったらこういったお店で高級素材を手に入れて作ってみたいなぁとは思うんです。

ですけど、ね。

いま手を出せば、高級食材をへっぽこ調理で台無しにするのと同じ、最高の楽器になるはずだった木材をガラクタにしかねない。コレは色んな意味で悲しいのでなんかヤダ。

今まで作ってきたギターがみんな廃材利用だったのには実はこうした気持ちもあったんです。だけどアコギは流石にパレットじゃ作るの無理そう(Taylorは廃パレットで作ってますけどね)。

失敗しちゃうかもしれないから高い素材は手が出せない、だけどちゃんとした木で作ってみたい。こんなジレンマに悩むプライベータは少なくないと思います。ぼくもそう、赤貧DIYerだしね。

そんなぼくが取ってる手段、それは材木屋さんに行って直接買っちゃうって手なんです。

木材の入手に悩んでたときにTwitterのTLで材木屋さんが「端材市」を開催されていることを知ったのがきっかけ。
最初はおっかなびっくり、きっと百戦錬磨な猛者達が材木を奪い合う戦場だろうと想像しつつお邪魔してみることに。

どうですこの夢の様な光景。ぼくの家の近郊でもこのように材木屋さんが定期的に端材市を開催されています。

素人のぼくは最初この中で右往左往するしかなかったんですが、思い切ってお店の人に声を掛けると、どちらのお店も懇切丁寧に木材の解説をしてくれます。そこで、

  • どういう目的で使いたいか

  • どういう木を探してるか

  • どういう加工ができるか

を話すとさすがはプロ、的確な答えが返ってきます。高価なモノも豊富な知識から代用出来る近い種類や特性の木を紹介してくれたり、店頭に並ぶ木を製材した時の状況から加工性や個体の特徴を教えてくれたりと沢山の情報を分けてくれるので、安心して木材を選ぶことが出来ちゃう。

そしてとにかくびっくりする程安いんです。
冒頭で紹介した通販サイトの価格の一桁下は当たり前、下手すりゃ二桁下も夢じゃない。

勿論手に入れたあと自分で製材出来る事が条件ですが、圧倒的に選択肢が増えるこの機会を活かせたら夢膨らむじゃないですか!

こうして端材市にお邪魔するうちに、家には着々とギター素材が集まってくるのです。

百戦錬磨の猛者達と奪い合っているうちに、うちのストックがエライ事になっちゃってます。毎回これくらい買っちゃうから、もうギター10数本分の材料が家に蓄えられちゃった。

でも実はコレだけ買っても入門用エレキギター程度の金額しか掛かってないんですよね。

この入手方法、みんなには内緒ですよ、
ぼくの分が無くなっちゃう!

なんて言ったらココまで読んでくれた人に失礼なので、とっておきのお店を紹介しときます。ただし2軒とも大阪なので遠方の人はごめんなさい。

松本木材さん

塩野商店さん

どちらも普段は業販が主なお店ですが、定期的にぼくらみたいなプライベータ向けに端材市を開かかれています。端材市の日以外に伺う時は事前にアポ取りが必要ですのでご注意ください。

興味を持たれた方は是非フォローしてみて下さい。きっと素敵な木材との出会いをプロデュースしてくれる筈です!

ぼくもちょこちょこお邪魔してるので、もしかするとお会いできるかもしれませんね。

そうそう、大事なことを言い忘れてました。どちらのお店も貴重なハイエンドの材を取り扱われています。世間じゃ手に入らなくなったアレやコレ、そういう材を目当てに行くとトンデモナイ材と出逢えるかも。


さて、今回のギター素材もこれらのお店から調達したものを使います。

トップにはスプルース、サイドにはニレ、バックにはタモを使用。
指板にはパドック、ネックはメイプルとウォルナット、そしてトチをヘッドとピックガードに使用。ブレーシングとライニングにはアッシュ、ネックブロックとエンドブロックはウォルナットでブリッジプレートにはケヤキを使ってみます。

スプルースとタモは塩野商店さん、その他は松本木材さんで手に入れた端材。ギター一本分+加工練習分を合わせても材料費は全部で2000円行かない位かと思います。

なんだか奇妙な木材選定に見えますが、娘の希望だった「白いギター」を実現する為の作戦です。ぼくが納得してるので大丈夫、問題なし!

さぁ、全部製材しなきゃ。

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