SESのあれこれを語る
最近文章力アップのために記事の作成を頑張ろうとしている恋歌です。
今日は、私が(第二)新卒時代からいるSES業界について語りたいと思います。
1.SESとは?
1.1概要
SES(System Engineering Service)のこと。
https://www.elite-network.co.jp/dictionary/ses.html
上記リンクを簡単に言うと、IT派遣をやっている会社を指します。
その現場に決められた期間だけ派遣されて、いろいろな作業を行います。
1.2SIerとの違い
同じIT業界の中でも、SIerという会社があります。
こちらは、お客様から作業を請け負って業務を行う形態となります。難しい言葉で言うと、
のことです。違いとしてはいろいろありますが、作業者目線で言えば、
作業指示を依頼する先が、SIerの場合は自社の上司、SESの場合は他社の案件先の上司であることが多い。
作業場所は、SIerの場合は自社か自宅、SESの場合は他社か自宅であることが多い。
と言った違いがあります。
今回はSESがメインとなるので、次の章以降はSESについての話となります。
2.SESのあれこれ
下記は私が個人的に思っていることになります。総意ではなく個人的な意見となっているため、ご容赦ください。
2.1メリット
■案件を変えてもらえる
あくまで、私と周囲の集計となりますが、案件を変更したいと思う理由は以下の4つに分類されます。
人間関係が最悪
勤務時間が過度に長い
作業指示を貰えない時間が長い
身につくスキルが少ない
1の例)パワハラ気味の上司にキツく当たられる、遅刻や早退を繰り返して業務を押し付けてくる同僚がいる
2の例)終電近くまで働かないと業務が終わらない
3の例)Aのタスクが終わっても「自分で仕事を探して」などと言われて仕事を振ってもらえない、仕様書の読み込みの作業しか振ってもらえない
4の例)単純なドキュメント作成タスクしか仕事を振ってもらえない
大抵は、1か2の理由であることがほとんど。3や4はややレアケース。
いずれにしても、「案件を変えたいな」と思った場合、自社に相談すれば、案件を変えてくれやすいです。
くれやすいとしたのには理由があって、契約などの関係で、案件をすぐに変えられないケースがあるためです。
それでも、何が問題があった場合は、自社にまずは相談してみてください。
■IT業界の入り口としては、入りやすい
SESと一言で言っても、上級者がやるような開発案件から、初心者でもできるような開発サポート案件までいろいろあります。なので、プログラミングがたとえできなくても、できる作業がいっぱいあります。
■面接が通りやすい
SESの企業はいっぱいあるため、IT初心者であっても面接は通りやすく、内定が出やすいです。どこも人手不足なんでしょうね…知らないけど。
■人間関係のリセットができる
「案件を変えてもらえる」部分にも通じる話ですが、期限付きの人間関係ですので、人間関係がうまくいかなかったとしてもリセットして、次の現場に向けて頑張ることができます。
2.2デメリット
■案件ガチャな要素が強すぎる
人間関係が最高で、毎日定時で上がることができて、日々何かしらの成長を感じられる。そんな良案件は滅多にありません。諦めた方がいいですね。私は約6年SES業界で働いていますが、そんな良案件は1案件しか経験したことがないです。大抵は何かしらに問題があります。
■人間関係がリセットされる
「人間関係をリセットできる」のは悪い方向にも働きます。現場によって所属する人間も異なるため、案件が変わるごとに1から信頼関係を再構築していく必要があります。
また、案件が終わると、関係者の連絡先を消去しなければいけないことがほとんどなので(機密的な観点により)、仲良くなった人であっても連絡先を消さなくてはいけないことがあります。(プライベートで遊ぶほどの関係性を築けたことは、私の場合ほぼほぼないですが・・・)
■スキルや業務知識が身につかない
スキルや業務知識はその場限りである方がほとんどです。
ドキュメント作成などの事務的な能力はどの現場でも使える能力だと思いますが、言語などに関しては現場によって違うため、その能力を引き継ぐのは難しいと思います。
■自己研鑽という名のサービス残業
ITならではだと思いますが、土日や空いてる時間は常に勉強だと思っててください。資格試験勉強や、E-learning、参考資料の読み込みなど、ありとあらゆる勉強が待ってます。もちろんそれに給料が発生しないです。
■自社からの後ろ盾が希薄
同じ会社の人がその現場にいる場合もありますが、私の場合は一人で案件に所属することが多いです。
なので何か問題があった時、まずは、自分で解決することが求められやすいです。
そんな時に相談しやすい環境であればいいのですが、案件先の上司が外出が多いなどの理由でその場所にいないことが多い場合、インターネットなどを駆使して問題解決に当たるスキルが求められやすいです。
■自社との関係性が希薄
一つ上の理由にも通じる話ですが、派遣先で働く以上、どうしても「自社に所属している」意識が薄れていきます。
当然のことながら、自社にいる同期などとの会話は減っていきます。
その一方で、派遣先との関係性が深まっていきます。プライベートのお誘いも来たりします。
■技術面などの相談が自社としにくい
派遣契約を結んでいる以上、機密保持という責務が付きまといます。なので、当たり障りのない質問や相談はしやすい(ところもありますが)、その反面、技術的なことに関しては、やはり自分で解決できる能力が求められます。
■勤務表がめんどくさい
地味に勤務表の作成がめんどくさいです。
なぜかというと、派遣先のフォーマットと自社のフォーマットの2種類の形式で勤務表を作成し提出しなければならないからです。例外はあると思いますが、毎月提出する勤務表は2種類以上、それにプラスα、月報や週報などを提出させるところが多いように思われます。
もちろん、自社に対する勤務表の作成は、サービス残業となるケースが多いです。(作業時間として計上できる会社もあります)
■自分という人間が商材である以上のプロ意識
「派遣先で働く」という意識が常に求められます。
主に以下の観点で、常に評価されると思っていてください。
「真面目に」働けない人はSESに向いていないと思います。
指示内容に対しての従順性
ちゃんと指示通りに業務を遂行できるか
指示されたことに対して不平不満を漏らしていないか
期日や規則を守って働けること など
周囲の人間との協調性
周囲の人間と助け合いながら業務を遂行できるか
他者に対して意地悪な言動を行っていないか
ちゃんとしたルートでのホウレンソウを行えているか など
勤務態度
勤務時間開始時間には作業が始められる状態であるか
8時間ちゃんと働けること
昼休み以外で断りもなく長めの休憩時間を取らないこと など
3.結論
長くなりましたが、結論から述べると、「IT業界の入り口としてはいいものの、長く働いていくには向いていない」業界のように思われます。
期限付き、しかもいつ派遣契約が終わるかも分からない不安定さの中で働いていくのは、色々な面で難しいように思われます。
また、案件の終わりが見えると、次の現場に向けた話し合いや案件面接が始まるのですが、自分という人間をアピールするのが難しかったり、いろいろな新しい世界に飛び込むのに躊躇してしまう私のようなタイプには向いていない世界になっています。
逆を言えば、色々な世界を経験し、幅広い業種や業界の知識を身に着けていくことに抵抗がない人間にとっては住みやすい世界となっているので、当てはまる人は、もし良かったらSESにチャレンジしてみてください。
ちなみに私はSESの回し者でもなければ、人事担当者でもない、一個人ですので、ご容赦ください。
では、また次の記事でお会いしましょう。
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