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建物を精密に3Dスキャン、「マターポート」を使ったサービスを考える。

こんにちは!
''リノベする学生団体DaBo"です。関東の建築学生が集まって、自ら設計し自ら施工しています。

今回、建物の3Dスキャンを武器に様々な企画を行なっているAdvalayさんからスキャンの方法などを講習していただきました!
今後は、スキャンの代行を皮切りに、一緒に3Dスキャンを使った可能性を探って行きます。


プロジェクトのきっかけ

野原ホールディングスという会社に"VRモデルハウス"のサービスがあります。(サイト
担当の方から直接お声がけいただき、今回のプロジェクトが発足しました。

VRモデルハウスを見に来たお客さんは、Googleストリートビューのようにweb上で部屋を歩き回ったり、botによる解説を受けたりできます。

スクリーンショット 2021-06-20 22.38.57

そして野原ホールデングスの撮影パートナーがAdvalayさんです。マターポートという3Dカメラを駆使してこのプロジェクト以外にも様々なサービスを展開しています。(AdvalayさんHP


3Dカメラ"マターポート"を使ってできること

Advalayさんは"マターポート"という3Dカメラを使って建物をスキャンし、様々な活動をされています。
マターポートのポテンシャルについて、Advalayさんの事例から見て行きましょう。

まずは国立科学博物館の3Dスキャンです。
少し前にTwitter上でバズっていたので、知っている人もいるかもしれません。

赤外線カメラによって距離を測っているため、点群データの3Dモデルを作成できます。みる人はぐるぐる回して全体を把握できます。

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見たいところをクリックするとそのフロアをGoogleストリートビューのように歩き回れます。VRゴーグルをつけて360度見渡すこともできます。
4Kカメラで撮影しているので、博物館の小さな説明文もはっきりと写っていますね。

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個人的にめちゃめちゃ感動したのが次に紹介する機能。メジャーツールです。4Kカメラと赤外線カメラの組み合わせで写っているものの長さを計測できます。その測定誤差は驚異の1%以内とのことです。
僕は建築学生なので、博物館設計の際には寸法の参考に多用してしまうかもしれません。もちろん実務でも十分活用可能な情報だと思います。
VRモデルハウスの場合も、家具を置く場所の大きさなどを把握するなど非常に有用な機能だと思います。

スクリーンショット 2021-06-20 23.19.59


この他にも

・アーティストにモデルになってもらい、空間ごと3Dスキャンすることで一緒の空間にいるような体験ができるエンターテイメント

・暗い中幽霊スポットをスキャンし、ある場所に近づくと聞こえてくる水音などを仕込んでホラー体験

・解体やリノベーションの前に既存施設をスキャンして保存する

などなど、面白くて有益な活動をされています。


マターポートの講習を受けてみて

Advalayさんからマターポートをお借りして、今回使用したミーティングルームをスキャンしてみました。

撮影はとても簡単で、マターポートを下の画像のように三脚に置いて、iPadと繋いで撮影ボタンを押すだけ。
あとは勝手にマターポートが回転して、360°の写真を撮影してくれます

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実際に撮影するときは、撮影者も映り込んでしまわないようにかくれんぼが始まります。複数人の大人がわらわら隠れている状況は結構シュールで面白かったです。
背が小さければ、三脚の中に隠れることもできます。まさに灯台下暗し。

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1mずつ移動しながら撮影すると、撮影箇所が自動でiPad上にプロットされ、プレビューをみることができます。
ちょくちょく出来栄えを確認しながら進めて行きます。

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撮影を完了してクラウドにアップロードすると、3Dモデルと精密なウォークスルーが生成されます。
数日ほど時間がかかるようなので、過去スキャンしたモデルをVRゴーグルを使って見せていただきました

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VRゴーグルを使ったのは初めてだったので、その没入感に驚きました。
誤操作で急に壁に近づいてしまったときは「ワッ」と情けない声が漏れてしまうほど。
これに音や匂い、感触などの視覚以外の感覚まで再現されていけば、本当に現実世界と区別がつかなくなってしまいそうです。


今後の発展とお礼

マターポートの講習を受けて、非常に多くの可能性を秘めたツールだと感じました。

最近流行りのバーチャルSNS"クラスター"のワールドのようにバーチャル上の集える場所として活用したり、建築雑誌にQRコードを載せて誌面ではみることができないところまで紹介したり。
もっと言えば、建築物の建設段階ごとにスキャンしたデータを集め、大学の授業や住宅購入希望の方への説明に使用したり。躯体の情報を記録して設備改修の際に活用したり...
などと具体的なイメージがたくさん湧いてきました。

まずは撮影補助という立ち位置で協力させていただく予定ですが、こういった建築学生ならではの発想でマターポートの可能性を広げていけたらなと考えています。


ここまで読んで頂きありがとうございました!
マターポートの可能性を感じていただけたら嬉しいです。

今後も進捗があれば掲載する予定なので、楽しみにお待ちください。


また、お声かけいただき、ミーティングの場を設けてくださった
野原ホールディングスの加賀谷さん、石井さん。

マターポートについて解説していただき、撮影体験をさせてくれた
Advalayの柴山さん、丸屋さん。

貴重な機会をありがとうございました。今後ともよろしくお願いいたします。

僕たちも楽しみです。

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