不動産業界の闇〜囲い込みの体験談〜
こんにちは🙋🏻♂️足立 淳と申します。
私は東京で株式会社サムタイムズという小さな不動産会社を経営しており、日々、お客様の素敵なお住まい探しのサポートをしています。
2014年に、約7年間お仕事をさせていただいた株式会社リクルートを退社し、この会社を立ち上げました🏢
不動産業界は全くの未経験でこの業界に飛び込んだのですが、日々お仕事をする中で、たくさんのカルチャーショックを受けました⚡️
その中でも一番驚いたのが、この不動産業界で働く人たちが、社外の業者さんやお客様に対して日常的に「平気で嘘をつく」というところです😱
「囲い込み」の多さに驚く😵
「囲い込み」という言葉を聞いたことがある方もいらっしゃるかもしれませんが、不動産業界の専門用語で、売主さん・買主さん両方から仲介手数料をいただく(両手取引といいます)ために、売却のご依頼をいただいた物件を、他社に案内させないように、隠したりブロックしたりする行為のことをいいます🙅🏻♂️
そもそも不動産業者が閲覧できる「レインズ」という物件検索システムにすら登録しない場合もあれば、レインズやSUUMOには掲載しているものの、他社から問い合わせや内見希望が入っても嘘をついて断るといったパターンもあります
この囲い込み行為、普通に不動産仲介業を行なっていると、ほぼ毎日のように経験することになります(笑)💦
どんな囲い込みがあるのか❓
例えば、お客様が気になっている物件の内見希望を、売主さん側の不動産会社さんにメールやFAX(不動産業界ではいまだにFAXがコミュニケーションツールの主流です)で連絡するのですが、そのお返事で、「売主さんがコロナを気にしていて、しばらくは内見を受け付けていません」とか「お部屋が散らかっているので片付けてから内見を受け付けてほしいと言われています」などといって、内見を断られてしまうのです😢
じゃあ、なんでレインズやSUUMOに物件情報を掲載しているの🤔⁉️と思ってしまいますが、百歩譲って、売主さんが本当にコロナを気にしていたり、お部屋が散らかっていたとして、この不動産会社に毎週のように「内見できるようになりましたか?」と問い合わせをしても一向に内見を受け付けてもらえず、ある日突然、「お申し込みが入って契約予定です。」と言われてしまうのです😱
今まで内見を受け付けていなかったのに、なぜ購入のお申し込みが入るのでしょうか❓
試しに「いままで内見ができなかったのに、急にお申し込みが入ったのですか?」と聞いてみると、「その方は内見せずにお申し込みされました😎」というような回答が返ってきます…。
一般の方が内見せずに購入することはほぼ無いと思いますので、こっそり自社の両手取引になるお客様だけ内見を受け付けていたのか、最近多いのは、不動産を買い取って、リノベーションを施してから再販売する「買取再販業者」さんが買い取るケースが考えられます。
買取再販業者さんに買い取っていただけると、多くの場合、その業者さんからも仲介手数料をいただけるので、両手取引を実現することができるのです💵
真っ当な金額で買い取られているのであれば、売主さんもハッピーなので、何ら問題はありませんが、ほとんどの場合、相場よりも大幅に安い金額で売却されています😮💨
特に売主さんがご高齢の方の場合は、ご自身で売却価格の相場を調べられなかったりするので、不動産会社の担当者から「なかなか内見が入らないですね〜(嘘 ※他社からの内見依頼を断っているので内見は入らない)、◯◯という買取業者さんが、今なら◯◯万円で買い取ってくれると言っています。業者さんの買い取りなら、設備などに不具合があっても責任を負わなくて済みますし、何度も内見の対応をしなくても済むので、この際、売ってしまった方が賢明かと思います。」というようなお話をして、相場よりも大幅に安い価格で売らされてしまうのです😨
つまり、他社からの内見依頼を適当な嘘をついて断り、自社の両手取引になる買主様や買取再販業者を見つけて成約させるということを行なっているのです😎
これはなにも稀なケースではなく、このようなことが不動産業界では日々行われています。
他の業界で働いている方からしたら、信じられないですよね❓
本当にあった囲い込み体験談
さて、ここで弊社が最近経験した、本当にあった怖い囲い込みの体験談を一つご紹介させていただきます。
弊社のホームページを見つけてお問い合わせ下さったA様という、とても素敵なお客様👨👩👦
しばらく前から物件探しをされていて、大手の不動産会社の担当者さんといくつか物件を内見していたそうなのですが、その担当者さんがしつこく営業をされる方だったようで、その担当者さんに「物件探しは他社に依頼することにしました。」と断ったうえで、弊社にお問い合わせいただきました。
ちなみにこの大手の不動産会社さんはテレビCMなども流しているような全国規模の大きな不動産会社です🏙️
弊社で物件をいくつかご案内させていただいて、弊社のことをとても信頼してくださったのですが、A様の方から「○○マンションも内見してみたいです。」と打診がありました。
ただ、この○○マンション、実はA様が以前一緒に内見をしていた大手不動産会社さんが仲介をしている物件で、その担当者からしつこく「内見しましょう」と勧誘されていた物件でした…😔
○○マンションはレインズには普通に登録されていましたので、弊社からその不動産会社さんに「○○マンションの内見を希望されているお客様がいるのですが、ご案内は可能でしょうか?」と問い合わせたところ、驚いたことに「もしかしてA様というお客様ですか😎?」と聞かれました。
驚きながらも、嘘をつく必要もないので「そうです。」と回答したところ、「ご案内できるかどうかは売主さんに確認してみます。」とぶっきらぼうに言われて電話を切られてしまいました。
その後、その担当者からA様に再びご連絡があったそうで、A様から、「その担当者さんから " 他社と内見すると売主さんの印象が悪くなるので、売主さんから直接、売却の依頼をいただいている弊社と一緒に内見した方が良いですよ " と言われたのですが本当ですか😥?」と弊社にお電話がありました。
そんなわけ無いですよね❓
売主さんの目的は自分の家が売れることなので、買主側の不動産会社がどの会社だろうと売主さんにとっては何も関係の無いことです。
むしろ、いろんな不動産会社から買主さんを連れてきてもらった方が早く売れる可能性が高くなるので、売主さんからしてみれば、他の不動産会社からの内見依頼は大歓迎なはずです。
A様には「そんなことは絶対に無いので、安心してください🙂」とお伝えしました。
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数日後
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その大手不動産会社の担当者さんから弊社にご連絡があり、「売主さんに確認したところ、売主さんから" 最初に弊社にお問い合わせしたお客様は弊社のお客様なんだから、筋を通すように " と言われました。よって、御社からの内見は受け付けられません。A様が内見したければ弊社を通してください。」と断られてしまいました😣
売主さんがそんなことを言うはずがありません。
売主さんは弊社がどんな会社かも知りませんし、A様がどんな方かも知らないはずなので、自分の家が売れるチャンスを自ら断る理由は無いはずです。
もし売主さんが本当にそうおっしゃっていたとしたら、その担当者が「お客様を横取りされました。」とか「不誠実な不動産会社のお客様です。」などと売主さんがネガティブに捉えるような言い方をしたとしか思えません。
A様はその大手不動産会社の担当者さんの対応が悪いので、弊社に物件探しをご依頼いただいたのに、その大手不動産会社を通さないと気に入った物件が買えないなんてことがあって良いのでしょうか❓
お客様が自由にサービスの提供を受ける不動産会社を選ぶことができないなんて、おかしいと思いませんか?
この体験談はごく一部の例です。同じようなことが、日々、この不動産業界では行われています😓
売主様に対しても不誠実ですし、買主様にとってもデメリットしかありません。
不動産業界に携わる方へ
もしこのnoteを読んでいただいている不動産業界の方がいれば、是非、このメッセージをお読みいただきたいです。
もちろん、一つの物件で売上が2倍になる両手取引を獲得したい気持ちはとても良くわかります。
片手取引でも両手取引でも、実際にこなさなければならないタスクの量はあまり変わりませんからね、、、
しかしながら、だからといって外部の業者さんやお客様に対して「嘘をついて良い」ということにはなりません。
自分の売上ノルマのために嘘をついている方もいれば、上司や先輩から嘘をついてでも両手取引にしなさいと言われている方もいるかもしれません。
日常的に嘘をついていると、気がつかないうちに心が汚れていってしまいます。自分の周りからどんどん人が離れていってしまいます。
どんな人でも、普通の人間の心を持っていたら、嘘をつくことで、相手はもちろん、自分の心もどんどん傷ついていくはずです。
熱い思いを持って入社してきた後輩たちも、そんな飄々と嘘をつく先輩の背中を見て、間違った方向に育っていってしまいます。
そろそろ自分の親や子供に対して、とてもやりがいのある素晴らしい仕事をしていると胸を張って言えるお仕事・業界にしていきませんか?
不動産業界から嘘をつく人がいなくなり、みんながお客様や社外の業者さんに対して思いやりを持てるようになったら、もっと毎日楽しく、もっとやりがいを持って、自社の物件、他社の物件に関わらず、心からお客様にオススメできるお住まいをご提案できるようになると思いませんか?
一人ひとりの意識が変われば、きっと業界全体も変わっていくはずです。
サムタイムズはこのような不動産業界の悪しき慣習に迎合することなく、たとえ売上が下がったとしても、目の前のお客様にご満足いただけるように誠実なサポートを貫いていこうと思っています。
もし賛同していただける方がいらっしゃれば、お気軽にコメントやスキをいただけると嬉しいです!個別のメッセージも大歓迎です。
adachi@sumtimes.co.jp
長文、お読みいただき、ありがとうございました!
住まい探しやリノベーションのことで、ご相談やご質問などがございましたら、遠慮なく以下のご連絡先よりご連絡いただければと思います。
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