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キャピタルアロケーション ー どんな会社、どんな業種のオーナーなのか? #40 と 投信概況 第184回

このマガジンは株価指数に連動するETFのポートフォリオを定点観測しています。

その種のポートフォリオを保有することは、どんな会社、どんな業種の「オーナー」になることなのか、を眺めてみる試みです。

投資信託協会 の月次発表資料からざっくり数字を拾う「投信概況」もこちらに書いています。

投信概況のバックナンバーです。


1. TOPIX

このETFのデータを基にして作成した表です。

このデータを2021年10月末、2022年10月末、2023年10月末と比較しました。2024年10月末のトップ30のうち黄色で塗った5社が上記の3つの時点で一度もトップ30に居なかった会社です。一方、2024年10月末含めて4つの時点全てでトップ30に入っていたのは24社です(前回は24社)。

前月末との比較すると、入れ替わりは2社でした。

業種別はこちらのETFのデータから。


前月末との比較では、銀行業、輸送用機器、機械が順位を上げました。

2. 日経株価指数


2021年10月末、2022年10月末、2023年10月末、3つの時点で一度もトップ30入りが無かったのが黄色で塗った2社です。2024年10月末含めて、4つの時点でトップ30に居続けているのが30社のうち23社です(前回は21社)。

前月末との比較では入れ替わりは3社です。

業種別はこちらのETFのデータ からです。


前月末との比較では、精密機器と輸送用機器の順位が入れ替わり、食料品がトップ10にカムバック。

3. Russell/NOMURA Small Cap Coreインデックス

このETFは昨年3月に上場廃止になりました。

https://nextfunds.jp/data/2023/td_230310a.pdf

4. JPX 日経中小型株指数

このETFも上場廃止に、、、

https://www.am.mufg.jp/fund/topics/__icsFiles/afieldfile/2024/03/13/20240313_181492.pdf

JPX 日経インデックス 400 及び JPX 日経中小型株指数の構成銘柄の定期入替について

5. S&P 500


30社のうち 2021年10月末、2022年10月末、2023年10月末の時点で一度もトップ30入りしたことがなかった会社は黄色で塗った2社でした。2021年10月末、2022年10月末、2023年10月末、2024年10月末の4時点ともにトップ30入りしているのは17社です(前回は17社)。

前月末からの入れ替わりはありません。

業種別は こちらのETF で。


前月末と比べると、順位の変動はありませんでした。

6. MSCI ACWI Index


2022年10月末、2023年10月末の両方の時点でトップ30に入っていなかったのが、黄色で塗った3社です。2022年10月末、2023年10月末、2024年10月末、この3時点全てでトップ30入りしているのは20社です(前回は23社)。

前月末との比較では2社入れ替わっています。

業種別は 日本を除いたポートフォリオになっているこのETFからです。


2024年10月末のレポートですが、2024年7月末、2024年8月末、2024年9月末と全く同じ数値が記載されています。アップデート洩れと推察されます。


https://www.nikkoam.com/api/reports/monthly?fundcode=615540&date=202411

https://www.nikkoam.com/api/reports/monthly?fundcode=615540&date=202410

https://www.nikkoam.com/api/reports/monthly?fundcode=615540&date=202409

https://www.nikkoam.com/api/reports/monthly?fundcode=615540&date=202408

7. NASDAQ 100


黄色で塗った2社は2023年10月末はトップ30に入っていませんでした。

業種別はこちらのETFからです。

前月末との比較では、エネルギーと金融の順位が入れ替わりました。

上位10社、上位20社、上位30社への集中度の推移

上のデータを作成した6つのETFについて、上位10社、上位20社、上位30社のウエイトがどうなっているのか、どんな風に変化してきたのか、を見たのが下表です。

上位10社

上位20社

上位30社


この上位投資先への集中度には特に関心を持っています。

こんな仮説を持っています。

パッシブ運用の割合が高まれば高まるほど、インデックスファンドの上位投資先への集中度が高まる。

パッシブ運用は通常、時価総額の大きな会社から順に「買収」していくことになると考えられます。ですから、パッシブ運用が相対的に増えると、時価総額の大きな会社への集中度が高まっていく。こう考えたのです。

上表を見る限り、多くの株価指数で上位の会社への集中度がじわじわと高まっているように感じられます。こうした状況をどう考えるのか、どう捉えるのか。これこそが僕がこの定点観測で抱いている「問い」です。

IVV(S&P500に連動を目指すETF)で上位30社の構成比が50%を超えています。

5年前、2019年10月末ではほぼ40%でした。この5年で約10ポイント上昇したことになります。

じっくりと観察を続けていきたいと考えています。

投信概況 2024年10月末

noteに引っ越して20回目です。

データはこちらからです。

株式投信の残高が223兆円、前月末比 8兆3,034億円増加。

9ヶ月連続の200兆円超。初めて220兆円を超えました。

10月も設定額>解約額となりました。11ヶ月連続です。ただし、10月は解約が3兆7,440億円と8月、9月からは大きく増えました。

個人的に注目の投信会社です。

次回をお楽しみに。

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