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ベイリー・ギフォード/ロイヤル・マイル ウオッチ #6  2020年8月

2020年3月から毎月少しずつ追加investしている #アクティブファンド  です。

6回目です。前回はこちら!

最初に純資産総額と受益権総口数を見てみます。

純資産総額・受益権総口数の推移


ロイヤルマイル _純資産総額_受益権総口数

3ヶ月ぶりに前月末比で受益権総口数が増加しました。ファンドから出ていく資金に比べて入ってきた資金が多かったということです。前月末比で9.20億口増加というのはファンドが設定以来、最大の増え方であることが分かります。

ポートフォリオの現況・投資先上位10社

最新の月次レポートです。

ファンドの投資先の推移です。

ロイヤルマイル _top10

7月の投資行動として、

投資行動では、衣料品の製造・販売などを手がける「INDUSTRIA DE DISENO TEXTIL」を全部売却しました。

スペインのInditexが全売却されたことにより、投資先は6月末の33社から32社へ、1社減となりました。

Inditexはこのファンドの親ファンドでは2016年12月以前から投資先だったと見られます。

ローリングリターン(1年)


ローリングリターン(1年)です。

ロイヤルマイル _1年リターン

またも高い数字が出ていますが、こればかりは長い目で追い続けていって評価すべきでしょう。

コツコツinvest 実際のところ


私自身のinvest はこんな感じです。

ロイヤルマイル _actual

まだ始まったばかりですから、これから長い目で見ていきます。


このファンドに興味をお持ちの方、必読です!


上述の通り、7月はファンドに過去最大規模の資金が流入したようです。理由は、最近の良好な成績だと想像しています。しかし、その成績だけを見て判断するのは適切ではないと考えています。

このファンド、”ロイヤル・マイル”にパフォーマンスで関心をお持ちになった方に、ぜひご覧になって欲しい資料が公開されています。

ベイリー・ギフォード社が長期投資を重視する理由

ある学術論文*によると、1926年以来に米国株式市場全体で創出した富は、わずか4%の企業に起因するとの事です。この事からも、株式投資における銘柄選定は極めて重要であると言えます。

*Hendrik Bessembinder著 『Do Stocks Outperform Treasury Bills?』(2017)から引用

スクリーンショット 2020-08-21 6.27.05

市場参加者の多くは、短期的な株価の上昇・下落に 対して、投資行動をとる傾向にあります。そのような 短期志向は、長い目で見れば有利であったはずの 投資機会を逃してしまう場合があります。例えば、LTGG戦略で長期間保有しているアマゾン・ドット・コム は、株価が最大で50%超下落したことがありますが、 辛抱強く保有し続けた結果、約78倍になるまで上昇しました。(2020年7月末現在)。

資料の7ページ「LTGG戦略の組入銘柄の変遷」は上記の点からも非常に興味深い内容になっていますので必見です。

資料では、投資先のTeslaが詳しく紹介されています。上表の通り、2013年4月から投資先に加えられています。

注目されるのがこの図です。

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ベイリー・ギフォード社は2020年7月末現在における投資対象ファンドの組入2位のテスラを、代表ファンドで2013年から約 7年間にわたって継続保有しており、テスラの共同創業者兼CEO(最高経営責任者)であるイーロン・マスク氏から長期投 資をする株主として信頼を得ています。たとえば、マスク氏を含めた経営陣とのディスカッションに加え、工場訪問を通じて 労働環境等の改善に向けて提言するなど、エンゲージメント*を実施し、テスラの長期的な成長を促しています。

*機関投資家が企業に「目的をもった対話」を行うこと。当該企業の持続的な成長と企業価値向上を促すことを目的とする。

「オーナー」として、投資先と対話、協議しながら新しい価値をつくり出す過程に関わっていることが読み取れます。こうした行動が「辛抱強く保有し続ける」ことにつながっているのだと感じます。

ファンドの成績がどのようにしてもたらされているのか。

目下の市況を見ると、その多くが市場の評価、バリュエーションが大きく影響している面は否定できないと思います。しかし、長期で見た場合には、本当に価値をつくり出し続けられる会社を選び抜いているか、がずっと大事だと私は思います。

この種のしっかりとした骨太なレポートを定期的に発信してくれると、受益者にとって「辛抱強く保有し続ける」助けになると思います。そういう行動を投信会社には期待しています。

次回をお楽しみに!


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