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[書評]「人は話し方が9割」話し方が上手くなるには聞き方をマスターしよう!

コーチをやってると、話し方の問題はかなり重要だ。

どうすれば相手に理解してもらうか。そもそも話を聞いてもらうにはどうするか。コミュニケーションが苦手な自分にとっては避けても通れない。

この本は全国で講演会や経営コンサルタント、執筆も行う実業家の永松茂久さんによって書かれた「話し方」に関する本である。この記事では自分のアウトプット用に要点をかいつまみながらこれから読む方への指標になればと思う。

人間の本質を理解する

日本人は自己肯定感の低い民族であると言われる。内閣府の調査では諸外国と比べて自己肯定感の低いことがデータで示されている。ここでいう自己肯定感とは、

「自分自身のことを肯定できているか?」ということです。例えば、「自分は今、しっかりと自分の人生を生きている。周りの人が何と言おうと、自分は価値のある人間だ。」こうすぐに口に出せる人は、自己肯定感の高い人。ー「人は話し方が9割」22Pより

と定義されている。

こんな経験はないだろうか。

・「声が小さい」と言われて萎縮してしまった。

・人前に立つと頭が真っ白になって何を話すか忘れてしまった。

この状態は自己肯定感が失われ、話すことが難しくなってしまう。そのため、自己肯定感を高い状態(少なくとも低くない状態)であれば、話すことは難しくなくなる。

では、自己肯定感を高めるにはどうすればいいのか。答えは簡単で、「否定しない」ことである。

そもそも、人間は自分が一番大切な生き物であり、自分を分かってほしい生き物であり、自分のことを理解してくれる人を好きになる。

集合写真で一番最初に見る人物は誰だろうか。恐らく自分である。恋愛でも、恋人と喧嘩した時に異性の友達に相談に乗ってもらったら、その友達を好きになってしまったというエピソードもよく聞く。

元々人間は自分が大切だが、過去の他人から経験された経験を重ねて自己肯定感を下げられ、話すことが苦手だと思いこんでしまうのだ。

・自己肯定感を上げることで話すことへのハードルを下げる

・人間は自分が一番大切だから相手を否定しないこと

話し方=聞き方

この見出しに驚かれたかもしれないが、実は間違ってない。

上述の通り、人間は自分が一番大切な生き物である。この原則に従えば、「上手く話そう」とするより、「まず相手に言いたいことを聞き、自分のことを信頼してもらってから自分の言いたいことを話す」といった方が自然なのである。

従って、自分の話し方を向上させるより、自分の聞き方を向上させていけばスムーズにコミュニケーションが進むのだ。

必殺!拡張話法!

それでは、具体的な聞き方を説明していく。これから紹介するテクニックをまとめて拡張話法というが、その名の通り、相手の話を拡張してもらい、どんどん相手が話すようになる。

①感嘆:相手が話したら大げさにリアクション

「こんなことがあったよ~」という話に対して「へー!!!」「そうなんだ♫」「すごーい!!!!」など大げさにリアクションする。ポイントは「!」や「♫」といった記号を10倍にすることだ。リアクションを大げさにすることで、相手は自分の話に興味があるとスイッチが入る。

②反復:相手の話を繰り返す

「昨日カレーを食べたんだよね」→「カレー食べたんだ~!」

「今日新宿行ったよ!」→「新宿行ったんだ!」

といったように相槌と同じ効果が生まれる。反復することで相手の話をちゃんと理解しているんだとなる。

③共感:相手の話に寄り添う

「大変でしたね」「わかります」「よかったですね」

相手の感情に寄り添い、適切な言葉を発することで理解を示す。

相手が悲しい話をしているのに、明るい感情を伴った言葉を発しては逆効果だ。

④称賛:相手を評価する

「すごい!」「素敵♡」

褒められて嬉しくない人はあまりいない(時と場合によっては皮肉になるが、嬉しいと感じる機会が多い)。ここでも感嘆と同じように「!」や「♡」10倍にして大げさにリアクションをする。

⑤質問:その後の話を展開してあげる

「その後どうなったの?」「どう思った?」

相手にさらに話してもらうには質問することによってさらに相手の話を展開する。

ここで質問することによって、どんどん相手の話にアクセルがかかる。

なお、ここで使ったワードはほんの一部であるが、自分で使えそうなワードを作ってトイレや天井に貼る、スマホの壁紙にするといったように毎日目にすれば自然と頭に入ってくる。

無理して話す必要全くなし。好きな人から話そう。

さて、実際に人と話していくが、どのような人と話せばいいだろうか。

「色んな人と話していこう!」これはもちろん素晴らしいのだが、手当り次第に話すと、嫌いな人、苦手な人と話すこともあるだろう。この場合に何が起こるか。嫌いな人に否定的、ネガティブな言葉を言われると、自分の自己肯定感が傷つき、「やっぱり自分は話すのがダメなんだ」となってしまう。

こうなっては話すことのハードルが上がってしまうため、自分が安心できる人で練習を積んでいこう。話すことにおいて心理的安全性を担保し、小さな成功を積み重ねて自信をつけていくのだ。

まとめ

・話す際に大切なのは、自己肯定感

・人間は自分が一番大切な生き物ということを理解する

・拡張話法を使って相手の話を広げて聞く

・好きな人でコツコツ練習

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