普通は誰の中にある?

みなさんは『普通』って何だと思いますか?
Wikipediaによると

普通(ふつう)とは、広く通用する状態のこと。普通の『普』は、「あまねく」「広く」を意味する字である。

…こういう意味のようです。
私は普通であるとは何か、どういう事を普通と言うのか、考えるキッカケとなったできごとがあり、それからずっと考えています。
そのキッカケとなった出来事は、小学校6年生3学期から現在の地元の小学校への転校でした。
それまで入学から小学校6年2学期までは、沖縄県小浜島の小学校に通っていました。とても自由で、生徒数も少ない為、複式学級当たり前のあまり先輩後輩を感じさせない環境で遊んだりしていました。
しかし、6年3学期始めに間に合うように冬休みの間に引っ越してきており、3学期開始は現地元で迎えました。
まず驚いたのは生徒数の多さ。大袈裟に感じるかもしれませんが、全校生徒が島民全員くらいいるんじゃないかと思う程でした。

さて、そんな大きな環境の変化。戸惑うことばかりでしたし、謎ルールとか暗黙の了解的なことがさっぱり分からず、しかも、思春期だからなのかすぐに誰かと誰かをくっつけたがる、私には不快なことだらけでした。
まず、私はノートにシール貼ったり、中身もイラストを描いたりしてまとめていたのですが、同じ班(班という概念も初めて知った)の子に「やめた方がいいよ」と言われてしまいました。
当然、私は「どうして?」と聞き返すわけですが「みんなやってないし、みんなと同じじゃないから」と言われてしまい、それ以上は追求しませんでしたが「???」という状態でした。
さらに、隣の席になった男の子がとても親切な子で色んな事を教えてくれました。島に住んでる時も、男子とゲームの話で盛り上がったりしていたので女子より男の子と話す方が楽だったのもあり、頻繁に話をしていました。
なんとなく流れは読めたかもしれませんが、またも同じ班の子から「○○くんのこと好きなの?」と聞かれまくりました。何度も何度も。
その度に「違うよ」と返答していたのですが、もう聞かれ過ぎてめんどくせぇってなってしまい「嫌いでは無いし、人としては好きかな」という返答をしました。
次の日。クラス中が「恋花ちゃんは○○くんのことが好き」という噂が流れまくっていて、憤慨というより呆れたのと、隣の席の○○くんにとても悪い事をしたと思ったのを覚えています。
ちなみに接触してくるのは、いつも同じ女子でした。たぶん、転校生のそういう情報を入手したり、今で言うマウント取ったり、情報を流すことで自分の地位を上げたかったんでしょう。
別に先生にはノートのこと何も言われなかったし、むしろキレイに纏めてあるし可愛いくて良いねって褒められたんですけどね。
中学に上がってから、女子あるあるの「トイレ一緒にいこ~?」を断ったら即友辞めされました。だって、トイレは行きたい時に行くべきじゃん??

というわけで、だいぶ長くなりましたが、私は「普通ってなんぞ」と常日頃から考えるようになりました。
そして、意識してきたわけではないのですが、なんとなく「普通の枠を外れない方が良いんだな」と思ったので自分なりに普通に生きてきたつもりだったんですが、どうやらあんまり普通の枠に嵌ってなかったらしくて、やはり「普通ってなんぞ」という考えに捕らわれてしまうのでした。

でも、結局、そう思い続けて生きてきて思ったことは、普通ってあるようで無いようなものなのでは?ということです。
冒頭での問いでのように『そもそも普通って何さ?』という事に行き当たり、wikiでの内容に納得…はするんですけど、どこをどう基準にした『広く通用すること』なのか。
よく「普通は○○で△△じゃん」という会話を耳にしますが、その普通は何を基準とした普通なのでしょうか。その相手に取って、それは本当に『普通』なのでしょうか。
私は時たま思うのです。その普通は『普通』ですか?と。
あなたの『普通』という概念は本当に『普通』で、時折そのあなたの『普通』によって誰かを傷つけてはいませんか?
みんながみんな、自分の中に普通を持っていると思うんです。
育った環境や価値観で『普通』って変わってきませんか?
あなたが当たり前だと思っていることは、他の人にも当たり前ですか?

自分の中の普通を全てと考えず、色んな人の中に普通があり、それを受け入れられる、所謂『多様性』の受け入れや、助け合いがそれこそ『普通』にできる世の中になっていくといいなぁ、と思います。
多様性も色々あり、特に大きく言及はしませんが、押し付け合いとかではなく、「そういう考え方もあるよね」と自然と自分の普通に組み込めたらいいのかな、と思いました。

長々と読んでいただきありがとうございました。
私はまだ、誰かが自分の普通を強く主張してきた時にうまく対処する方法がわかりません。ただ私は私、あなたにはあなたの良さがあるよね、と、そう言うことしかできません。
いつかは、きちんと自分の『普通』も分かってもらえるようになりたいです。

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