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再エネ技術者マガジン

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2021年6月の記事一覧

発電所を開発する上で最も重要な事。

 再エネ開発をしていてつくづく思うのが立地地域とどれだけ共存するかだと思います。再エネ事業は基本的には都市部の会社です。そして発電所を建設する地域は殆どが都市部から離れた地域になります。  地元の企業でない限りどうしても、よそものです。これはしっかり理解しないといけません。よそものが地域に入るにはその地域のルールを理解しないといけません。

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費用便益分析による送電線増強が世界の常識

 新たに送電線を増設する判断材料として、費用便益分析というものが欧州では当たり前のように用いられています。  日本においても広域機関で用いられるようになっているようです。おそらく、下記記事で紹介した北海道ー関東の地域間連系線も、この分析のもとに検討されていると思われます。

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洋上風力発電とカボタージュ制度

 洋上風力発電の建設においては、SEP(Self Elevating Platform)船と呼ばれる自己昇降式台船が必要不可欠です。日本で洋上風力を建設する際に問題となっていた一つに、このSEP船の確保とカボタージュ制度があります。  カボタージュとは、同一国内の二つの港の間の運輸(内航海運)を意味しています。カボタージュ制度とは、国内産業を保護するために日本国内の港間移動に用いる内航船を日本船籍に制限する制度となります。すなわち外国船籍では、日本の港間の移動は禁止されてい

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50年前とは思えないデザイン性に優れた地熱発電所

 日本で最初の商用地熱発電所である松川地熱発電所をプライベートで見学してきました。場所は岩手県八幡平にあります。出力は何度か出力増強を行い、現在は23.5MWの地熱発電所として運転をしています。  PR館では昔この発電所で稼働していた本物の蒸気タービンが展示されています。しかも、構造が良く分かるように加工されていて非常に勉強になります。そしてこの発電所の一番の個人的なお勧めは、50年前に作られたとは思えない、冷却塔とタービン建屋です。

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主任技術者の謎の2時間ルールについて解説します。

 主任技術者の2時間ルールが見直されるようです。この謎のルールにようやくメスが入るのは嬉しいことです。  下記は、6/15の第6回 産業構造審議会 保安・消費生活用製品安全分科会 電力安全小委員会 電気保安制度ワーキンググループの資料です。記事に「いわゆる2時間ルール」と記載がある通り、実は明確に定められたルールではなく、暗黙の了解で浸透しているルールなのです。  私も発電所開発を行うなかでこの主任技術者のルールには悩まされました。資料にもある通り昭和36年に決められたルー

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事業者による工場立会検査の意味

 発電所建設において事業者による機器の工場立会検査というのがあります。出来上がった機器が実際の仕様通りに製作されているかチェックを行う検査です。電力業界においては頻繁に実施されるこの検査ですが、経験がない若い頃は何をどのように検査すればいいのか分からず、ただ説明されるがままに検査が完了してしまします。  私も電力会社時代は、どうしていいか分からず、しかも一人で工場検査に行かされて、会社に帰ると、お前は何を見てきたんだ!!と怒られることもしばしばありました。  中には、どうせ

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技術屋が再エネ事業会社へ転職する際の失敗しないための注意点

 大手電力会社や大手ガス会社の太陽光発電所の買収が増えてきてます。いずれの会社も再エネに関しては後発組です。特にガス会社は開発すると言うよりは再エネ案件にマイナー投資して、とりあえず再エネ発電所の保有を増やそうと考えており、外から眺めているような立ち位置で関わる事が多いかと思います。(あくまで私個人の分析です!!)  そのような会社だと技術屋の役割としては、案件に投資する際の技術的なリスク分析と社内への説明が主な仕事になるかと思います。要は評価・分析なのでコンサルのような仕

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イーレックスの石炭火力買収報道についての疑問

 イーレックスが石炭火力発電所を買収してバイオマスに転換するという記事が出ました。その影響でイーレックス株価が5日連続で上がっているそうです。私からすると何故株価が上がるか理解できません。やはり日本はガラパゴスなのだなと思います。理解していない人が多いのでしょうか。  しかもこの記事、イーレックスのHPにはプレスリリースされていません。私の情報筋だとデマという噂もあります。そもそも世界的な流れから石炭火力発電所のバイオマス転換は逆風です。  記事にも記載がある通り、バイオ

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日本人の性善説を打ち破る菅首相の素晴らしき行動

 菅首相がやってくれました。  日本は世界の潮流から逆流するかのように、脱炭素の目標が低く、再エネには消極的で、石炭火力を推進する姿勢をとっていました。  最近はその流れに押されて再エネ中心の政策を取っていましたが、それでも世界に比べれば低い再エネ目標で、石炭火力の輸出も限定的に行う方針など、消極的な姿勢と思われても仕方がない現状でした。  今回開催されたG7で菅首相は誰もが想定外の発言をして話題になっています。

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再エネを不安定電源と言うのは再エネ反対派の罠にはまっている

 再エネは不安定という言い方は、再エネの導入に否定的な人たちが意図的に使っている言葉だと思います。特に日本ではFITで太陽光が急激に系統に接続されて電力会社の接続拒否が起きたこともあって、再エネは不安定だからこれ以上系統に接続すると安定供給に支障を及ぼす、とまるで悪者かのように使っています。  海外では太陽光や風力の再エネ電源をVRE(Variable renewable energy)と呼んでいます。日本語に訳すと変動性再生可能エネルギーです。英語の方が本質を良く捉えてい

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