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「犬の哲学」(動物実験)

「人が自由意志を如実に表すのは、選択するときである」
 ジャン・ポール・サルトル

人間だけか? 人間の中で生まれ育った『犬』は?

ということで、実験してみた。

犬を使った動物実験

サクラちゃん、7歳、コッカースパニエル。
普段家の中では自由奔放。
お散歩の時、蕎麦畑の畦道ではリードを外します。他の犬が来たときはつなぐ。
車道に出る時は、リードをつなぎ、家まで歩く。

そのころは、車道に出る手前で、首を差し出してくるくる回る。リードつけて、合図。

食事は、野菜系は食べないですが、他ドッグ・フードなどは好き嫌いなし。

で、自由な犬です。

実験1日目

サクラちゃんの大好きなドギーマンの「チーズ入りササミ・スティック」20本程度?で400円 
と、あるホームセンターの着色料入っていそうな赤い肉棒50本で400円。

「サクラ!」
と、いつものおやつ時間に呼ぶと普通にやってくる。
「はい!」
と、二種類のスティックを同時に目の前に差し出します。

すると、すると! いやいやをするように頭を横に振り、後退り!!!
「はい!」
と、もっと突き出すと、なんと逃げ始めるのです!!!

寝室まで追いかけて
「はい!」
と、二本を突き出すと、今度は吠え始めるのです!

その日は、結局 大好きなおやつにありつけませんでした。

多分、どっちも欲しい! でも口は一つで選べない!
そんな悩みに包まれていたのでしょう。

   ***
実験2日目

おやつに時間にサクラちゃんを呼びます。
そして、昨日と同じように
「はい!」
と二本を差し出します。

サクラちゃん、ちょっと迷って、即座に右側、私の左手のスティックを取ったのです。
そしてすぐに寝室へ!

2回目、その日の2本目。
やはり右側!

第一印象の右側を咄嗟に掴むのは・・・サクラちゃんは右利き!
鉛筆とかお箸とか持たないけど、右利き。

次に、右側に赤い肉棒、左にドギーマン

でも同じく右側から取るのです。

その日は結局4本、好みに関係なく右側から選んだのでした。

   ***
実験3日目

はじめに右側に赤い肉棒、左にドギーマン

やってきたサクラちゃん、差し出された二本を前に、まず右の赤い肉棒を選んで
取った!
と思いきや、加えたまま、左側のドギーマンの匂いを嗅いで、
おもむろに肉棒を落として、左のドギーマンを選んだのです!

それ以降、ドギーマンがどちらにあろうが、必ず選んで大好きなチーズ入りささみスティックを選ぶようになったのです!

やっぱり、犬でも選択するよな。
多分、野生の狐や狸も、熊や鳥も、鹿も猪も、美味しいものから先にたべるしね。


   ***
それ以降、困ったことが起きたのです。

安い赤い肉棒を差し出すと、見向きもせず、自分で台所の方へ!

「だめ! 今日はこれしかないの!」

贅沢になってゆくのです!




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