見出し画像

1.ラップランド 2022 / Day1: Over The Great Pallas Fell (33.6km)


さ、寒い。
暦の上では夏のはずなんだが、フィンランドの北の最果てに位置するラップランド地方の朝の冷え込みがきつい。(その後のアタカマ砂漠で更にきつい目に遭うが)



夜が短いラップランド地方は日の出も早い。


スタート前のブリーフィングで、本日のコース説明を受けるが、CP1では水を最低でも2.5リットル持って出ていくことが告げられる。CP2までは15kmで、この日のコースの難所、山登りがあるためだという。

確かに、これからだんだん気温が上昇していくと思われる状況で、山登り、しかも15kmも給水がないとなると、脱水や熱中症などのリスクを考えると仕方ないだろう。ただでさえ、初日で荷物が多いのに、更に+1kgか….。



8時ちょうどにスタート。
シングルトラックを隊列を組むようにして進んでいくと、いきなり渋滞にはまる。

何事かと思ったら、沼地だ。
草に隠れていて見えないが、木製の道があるのだが、川が流れているところがあって、そこを慎重に渡っているため、渋滞となっているのだ。

最初、事情がよく飲み込めておらず、なんでみんな一列になってんの?横から抜いていけるんじゃないの?と考えていたのだが、同じように考えていたアメリカ人選手が脇から抜こうとしたら、思いっきり膝上まで沼にハマっていた。

あ、、そういうことか、、。


幸いにして、真ん中より前の方の位置でスタートしていたので、さほど待つことなく渋滞を抜ける事ができた。

Photo Credit: Racing The Planet
渋滞から脱出成功


そこからは林道になり、走りやすくなる。渋滞にハマって後方にいた選手がここぞとばかりに後から追いついてきて、あっという間に抜き去っていく。


CP1で、水を2.5リットル持っていくように言われる。予備の1リットルのボトルに水を足し、CP2に向かって出発する。



林道からだんだんと森林限界に入ったのか、見渡す限りの草原のような場所をゆっくりと登っていく。1,000mとか2,000mとかそんな高い山を登っているわけではないはずなんだが、、、。

Photo Credit: Racing The Planet
Photo Credit : Racing The Planet
グランドスラム仲間のアニム


山の頂上らしき場所に到着すると、見渡す限り森と点在する湖が目の前に広がっている。日本にあるようでない息を呑むような美しい景色だ。



難所の山登りを終えて、CP2に到着したら、今度は下りだ。

Photo Credit: Racing The Planet



やったね、ボーナスステージだ。ただただ重力に体を任せて下っていく。そして、再び、森に入る。

Photo Credit: Racing The Planet


森にはキノコやベリー類が群生しており、キャンプ地に到着した日のブリーフィングで、どれが食べれて、どれが食べたらいけないのかレクチャーを受けている。キノコはすぐに食べれないし、キャンプ地に持って帰ってもどうしようもない。

食べるとしたらブルーベリーかな。
あちこちにたわわたわわと群生していて、詰み放題、食べ放題だ。


今、レースが行われているこの場所は、サマーハウス(別荘)が所々に点在していて、そこの住人らしき人たちをちょいちょい見かける。犬の散歩していたり、それこそキノコ狩りしていたりする。

とある家族の目の前で、思い切り、木の根に足を引っ掛けてすっ転んでしまった。
その家族、びっくりして私のところに駆け寄ってきて心配してくれる。何ともお恥ずかしい、、大丈夫そうだとわかると、「Take it easy. 」なんて言われる始末だ。

なんか、心配かけてごめんなさい。


CP3を抜けると、埃っぽい林道をひたすら早歩きしてゴール。

ゴール地点では、日本からやってきたボランティアスタッフ、サンディさん(4デザーツ日本事務局)とNHKグレートレースでお馴染みの若岡氏が迎えてくれた。


「どうだった?」と若岡氏に聞いてみると、
「そういう聞き方はだめよーw。もっと敬わないとw。」と意味あり気な笑みを浮かべるサンディさん。おー、そういうことか、全てを察しましたわ(笑)

ということで、今日は若岡氏とモリモリ、日本人選手がワンツーフィニッシュした。凄いね。


ーーーーーーーーーーーーーーーーーー
●第1ステージ
[開催]2022年8月14日(日)
[距離]33.6km
[スタート] 現地時間 8:00

ガーミンの記録
森と湖に囲まれて…


サポートして頂けると単純なのでものすごく喜びます。サハラ砂漠の子供達のために使います。