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3. Superace Alishan / Day3: 21km 獲得標高950m


3日目、最終日。

なんか知らんが、顔がめっちゃ浮腫んでる!もしかして、アルファ米をお茶漬けにして食べていたんだけど、お茶漬け大量投入で塩辛かったんだけど、それかな?こういう時に限って、戦国くんが一緒に写真撮ろうと言ってくる。

戦国くんは大会主催者のケビンと2019年にナミブレースに参加していて、私と共通の知り合いがいる。村上春樹と日本の歴史、特に戦国時代が好きだといい、昨晩は何故か今川義元とか戦国武将の話で盛り上がった。そんな彼は翌月に来日して東海道53次踏破に挑戦するとのことだ。


今日は6時半スタート。
スタートゲートに向かうと、たくさんの人で賑わっていた。そう、最終日だけ走るランナーが200人ほど集結しているのである。



3日間のステージレース組が先にスタート。
昨日、やってきたコースを逆走する。緩やかなロード下りから、トレイルへ入る。

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15分後にスタートした今日だけ参加の選手がすごい勢いで抜いていく。だよね、元気は有り余っているよね。しかし、道路の真ん中走ったりして、危ない。

そして、緩やかに登っていく。
「頑張って」と後から話しかけてきた選手がつけているバフを私に見せる。あっ!

「それはもしかしてサハラレース(Racing The Planet)のバフ?」
「そう、ずっと前にヨルダンのやつに出たんだ。」
「へー!私、今年、ヨルダンに行くよ。」
なんて盛り上がれるのも、主催者がサハラマラソン(2002年)や4デザーツのステージレースに出ているから、類は友を呼びまくっているんだな。

今日も通るよ、船に似ているからつけられたのか知らないがタイタニック岩。

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そして、例の桃源郷と私が呼んでいる場所に着いた。ん?待てよ、ということは、またあの山の頂上まで行くのか?(←だからちゃんと事前にコースをチェックしておけという話である。)

今日は25km(*)で制限時間5時間だぞ。(*最終日は21kmだが勘違いしていた。)


あの山にまで登っていたら、これまでの蓄積疲労もあるし、膝も微妙だし、制限ギリギリどころか、DNFの危機だわ。

桃源郷そばのCP1には観光客もいて、私のレインウェアの袖の日本国旗のパッチを見ると、いきなり日本語での応援炸裂だ。ありがたい。

スタッフに「ねえねえ、これからもしかして山登り?昨日の山のぼる?」と聞いてみると、イエスって言うではないか、ノーウェイ!膝から崩れ落ちる。その一連のやり取りが、CP1のギャラリーにウケたみたいで、ゲラゲラ笑われる私。

ペースを上げないとやばいな。

念の為、ここまで抜きつ抜かれつしている戦国くんにも聞いてみた。やはり山登りはあると言うではないか。腹を括るしかない。


CP1を抜け、山へ向かう。
分岐で昨日降りてきた道とは違う道にコースマーキングがついている。ん?今日は巻き道を使って山頂を目指すのか??と、山に入ると戦国くんはペースを上げ、私の視界から完全に消え去ってしまった。

はあはあぜいぜい。
ん?あれ?ここから下り?


なんと、昨日の山頂には行かなかった(歓喜!)
峠みたいなところから下り、下り、下り。
ロードに出て下り、またトレイルに入って、ロードに出てまた下り、、、。


最後のチェックポイント、CP2は観光客でいっぱいな桜の名所的なところにある。コース上のトレイルは桜を愛でる観光客でいっぱいで、すみません、すみませんと人混みをかき分けながら降っていく。

ふう、この光景も今日で見納めか。

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茶畑の怒涛の階段下り、そしてロードに出て、またもや観光客で賑わう集落に入った。道路の交通整理をしている大会スタッフに、

「あと4kmよ、頑張って。」

と声をかけられ、え?あと9kmの間違いじゃない?と動揺する。
えっと、3日間で106kmだから、1日目が35kmで、2日目が50km、、、
あっ!21kmだから、残り4kmで合ってる!


なんで、25kmと勘違いしていたんだろ!?制限時間に間に合わないと思って、ペースを上げて、あまり寄り道(写真やビデオ撮影などなど)しないように行ってたのに、これでかなりの貯金ができてしまった。


間違いなく完走圏内に入った。
このペースだと、4時間以内でゴールできるな。


と、思った。
そうは問屋が下さなかった。

集落の中に入ると見覚えのある場所が見えてきた。今日のスタート地点だ。確か、ここから2kmくらい離れたところがゴールだよな。


が、これだよ、これこれ。

最後の最後で激坂ですよ。
3日間、衣食住を背負って、あの高低差のコースを歩き続けた体には堪える傾斜ですよ。普通さ、最終日ってウィニングランみたいな感じで、緩い設定にするよね?


くっそー、何考えてんの?
心の中で主催者への悪態が止まらない。
怒りをバネにしないと先に進めない。


そして、ついにゴール!
いやあ、本当に色々としんどかったですわ!

最終日も容赦なく登らせる


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