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番外編:レース後のペトラ遺跡観光/Wadi Rum Ultra2018


5日間に渡るレースの最終日だった昨晩はビュッフェ形式の食事に、表彰式と盛り上がりました。主催者の母ちゃんやサイモン夫妻からレースの舞台裏の話を聞いたり、楽しい夜でした。

今日はレースのオプションであるペトラ遺跡観光です。

朝、トイレに行こうとするのですが、足が痛すぎてヨチヨチ歩きでどうにもなりません。この姿を見かねた仲間が「絶対、ドクターに診てもらったほうがいいわよ。」と、ちょうど朝食のビュッフェに並んでいたドクター達に声をかけてくれました。

すると、「今から朝食だから・・」という信じられない答えが返って来て、仲間はムッとした顔をしています。私も頭にきましたが、「自分で何とかするから大丈夫。」と部屋に戻ります。参加者36名に対し、ドクターが4人もいるのにまともに診てくれる人がいない!

その後、良心が咎めたのか、ドクター2人が私のいる部屋にやってきて、足を見てくれるというではないですか。当たり前だ、と思いながらも一応お礼を言います。足を見たドクター達は「これでレースをずっとやっていたのか、本当にすごい、尊敬する。」なんていうではありませんか。

もう少し早い段階で診てくれたらこんなことにはならなかったと思うよ、という毒は心の中に秘めておきます。


ということで、約1週間ほどさまよったワディ・ラムとはお別れです。

ランナーや大会スタッフを乗せたバスはペトラ遺跡に向かいます。バスで1−2時間ほどと聞いていたのですが、途中で眺めの良いお土産屋さんで休憩をとります。

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とてもいい眺めです。
が、お土産を買わせるために30分も止まる必要あります?



何だかんだでペトラ遺跡に到着です。

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ペトラ遺跡って結構広範囲で、トレイルを歩くんですね。ヨチヨチ歩きをしているような足の状態ではとてもじゃないけれども、これ無理ですね。

ペトラ遺跡の見学にどれくらい時間が必要かとみんなでバスの中で喧々諤々の話し合いの末、3時間半あれば足りるという結論になりました。まあ、私はこの足の状態では遺跡を見て歩くのは無理なので、カフェかレストランでのんびりしようと考えます。


ところが大会スタッフの1人が「別に歩けなくても、馬車とか馬に乗っていけるよ、」というではありませんか。あ!それはいいアイデアだわ!と、観光案内所で馬車の値段を確認します。インディージョーンズで有名な宝仏殿への往復で20JODとのこと。

そして、ペトラ遺跡の1日有効の入場料は50JODで、クレジットカードでも支払えますが手数料が1JODほどかかりました。た、高い。


遺跡の入口ゲート側に馬車の停留所?みたいなところがありました。

馬車を仕切っているおじさんに宝仏殿までというと、30JODだと言います。「あれ?20JODじゃないの?」と、もう一度聞き直すと、30JODと言い切ります。観光案内の人が勘違いしていたのかな?とその値段で合意します。
これが後々の大失敗につながります。


馬車で一気に宝仏殿まで進みます。楽チンだけど揺れが半端なく、道ゆく観光客にどけどけと言わんばかりにぐんぐん進んでいきます。

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途中、大会スタッフやラン仲間が歩いていて、振り返り私の顔見て驚いたかと思ったら、笑顔で挨拶してくれます。


ついに目の前に現れましたよ!!インディージョーンズの映画は実はまだ見たことがないので、帰国したら見るようにします(汗)

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馬車の運転手さんに「1時間後に迎えに来ようか?」などと聞かれましたが、この足なので歩くのしんどいので、写真を数枚撮って、そのままUターンしました。


で、ここからです。

馬車に乗り込む時に、オーナーらしきおじさんから「まずは20JOD払って、戻って来たら10JODね。」と言われました。なので、乗り込む際に20JODをそのおじさんに支払うとチケットが渡されました。
このチケットを見てみると、20JODって書いてあるんですよ。あれ?30JODって言ってなかった?と疑問が湧きます。

遺跡の見学が終わり戻るとおじさんが待ち構えていました。そして「馬車のドライバーに10JOD渡して」というではありませんか。これで30JODってことか、と一旦納得して別れたものの、20JODとしっかり印刷されたチケットを見てみると、どうもある一抹の疑念が拭い去れません。

観光案内所に戻って、「20JODじゃなくて、30JODだったんだけど?」と彼らの間違いを指摘するような形で反応を見てみます。
すると、「いや、20JODだ。」ときっぱり言い切ります。
ということで、さっき自分に起こったことを説明すると、「余計に10JOD払っているようだけど、取り戻したいなら、下の階にあるツーリストポリスに行くと良い。」というではありませんか。あのくそオヤジ!

怒り心頭でツーリストポリスに駆け込み、事情を説明すると、馬車のオーナーのところに行って返金をしてもらうように一緒に言いに行ってくれるというではありませんか。

これなら安心、奴もボッタクリを認めて、返金してくれると思いきや、、、くそオヤジのところにツーリストポリスと向かい、話を始めると、あ、あいつ、、完全に開き直った挙句に、逆ギレして私に怒鳴り散らす始末です。

奴の言い分としては、
①10JODはドライバーに対するチップであり、
②これがこの界隈での常識であると、
③それに乗る際にその値段で私が合意したと。

そもそもチップっていうのは私がサービスに満足したら好意で払うものだよね?お前が決めるなよ!それにこの界隈の常識なんて知らんわ!と激しく言い争いましたが、そもそも合意して払った自分にも非があるのは否めないので、ここは悔しいですが、あのドライバーさんには罪はないので、引き下がることにしました。

というか、こういう商売のやり方をしているあのくそオヤジにはいつか天誅が下るように呪いをかけときました(爆)


派手にくそオヤジと喧嘩したためか、お腹が空いたので、近くのレストランで昼食を取ることにしました。

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フムス、ケバブ、それにコーラと食後のコーヒーをつけて10JODの食事です。観光地プライスなのか、ヨルダンの物価高なのか、なかなかのお値段ですが、静かな場所でゆっくりと食事と食後のコーヒーを堪能することができました。


さてさて、3時間半後の15時半にバスは出発する予定でしたが、
3時間半でペトラ遺跡観光は十分だ!と言い切っていたイギリス人達は最大30分遅刻してバスに乗り込みます。
集合時間前に来ていたのは私とドイツ人選手の3人だけでした・・・。


さて、ペトラ遺跡での出来事に腹が立った私は、バスに同乗しているツーリストポリスと、地元選手で今大会総合優勝を果たしたサラマーにくそオヤジの話をしました。すると、サラマーが笑いながら「これがヨルダンのツーリズムだよ」と。

ヨルダンにはサラマーや、救急車のおじさんたちとたくさんの心優しい人達がいるのに、その反面、観光業周りには目先の利益だけを追求する欲の皮が突っ張ったクソたちもいると、そしてそいつらのせいでせっかくのヨルダンの印象が悪くなるというのは本当に残念です。

あのくそオヤジに私が放ったセリフ「You ruin my whole trip! 」
ほんとこれですよ。


ペトラ遺跡からアンマンに向かうバスは、途中ツーリストポリスとサラマーを下ろして、レース前に滞在したホテルに戻りました。
ラン仲間が「この後、プールサイドでパーティやるけど?」と誘ってくれたのですが、さすがに彼らみたいな元気はないので、そのまま就寝しました。

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