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2023年4月10日(月) 日記

2023年4月10日(月) 快晴

14時頃から父と母は病院で、父の検査の結果を聞きに行ったようだ。夕方に一度、 私から母へ電話をしたが出なかったため、少し不安な気持ちでいたのは確かだ。

18時前に、 母から家族のグループラインで報告があった。

腎臓の摘出手術と腎がんの疑いがあるらしい。

摘出した腎臓を検査して結果がわかるみたいだ。

転移していないこと、 検査結果が悪性でなく良性であることを願う。


妻にも伝えると少し察した様子で、 私の話を聞く意識で間をもたせてくれていたようでもあった。


私は子どもたちを寝かしつけたあと、 少し気晴らしがしたくてゲームをしてみたが、全く気晴らしにならず、トイレで少し泣いて寝た。


子供の頃の父との思い出が、 少しずつ思い起こされては、 桜の花々が舞い散るように、 その残像の欠片がひらひらと浮かんでは消えていく。 優しさの塊みたいな人だった。


今は何故か、あーもう厳しいのかな。という妄想しか浮かばない。 外を見ると満開だった桜の木々は、 私達の模様替えは終わりましたよ。 と言っているかのようで、 道路の端っこには散った跡の桜の花びらが絨毯のように敷かれている。


家族の為に日々働いてくれてるというのを、幼いときから感じていた。行ってくると言って、 勤務先へ向かうために家を出る父の背中を、母と縁側から眺め見送る。 大きな優しい背中を毎日見ていた。 いつも一度最後に私と母に振り向いて、 手を振って歩いていく。 その時の顔はいつも、どんなときでも優しい顔をしていた。


見送ったあとには、 毎日の日課のように母は「あーあ、行っちゃったぁ。」 と、 いつものセリフを言っては、幼い頃の私と目を合わせてからニッコリと笑いあって、 またそのセリフを私も繰り返した。 二人の兄たちは朝ご飯に夢中だ。 いつも母と幼い私が見送る光景、習慣。


今日は、そんなとっくに忘れていたようなことも思い出した。 


自転車に初めて乗れたとき、一緒に練習してくれた父の喜んで くれた顔。

小学生、 友達と馴染めずにいた際、 黙って話を聞いてくれたときの顔。

 嘘をついて母を困らせた時、 唯一黙って私の頬を引っ叩いた時 の怒った顔。

 高校バスケ部での 試合、いつも会場の隅で隠れながら応援してくれていた時の顔。 転職する時、 「頑張ってな。」 と言ってくれたときの優しい顔。

 娘たちを遠目から優しい眼差しで見ている顔。 

母の事をいつも優先している父の姿勢。 

縁の下の力持ちという言葉がぴったりの、あなたの生き方とその背中を、 今さら当たり前じゃない事に気づいている事を許してほしいです。わかっていても、 わかってなかった。

どう足掻いても時間は限りあるので、それに伴う行動と頭の整理。 ただただ心の中で祈ることをする。

娘たちにもじじ様が、 立ち向かうところをしっかり見てほしい。 末筆でそれは少し綺麗事な文章だ。

涙と鼻水が止まりません。
まだまだ生きてください。
手術成功してください。

 本当にお願いします。

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