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知られざる"もの派"の世界 | 吉田克朗展 (埼玉県立近代美術館)

今回は、7月13日(土)から埼玉県立近代美術館にて開催されている「吉田克朗展 ものに、風景に、世界に触れる」についてご紹介します。

吉田克朗

吉田克朗は、“もの派”の動向の中核人物として国際的に注目を浴びた作家です。

”もの派”とは…
物体を組み合わせて、その特性を表現する作品を制作する作風の動向のことを指し、現在”もの派”は世界的に再評価されています。

《650ワットと60ワット》1970年|コード、電球、鉄|埼玉県立近代美術館蔵
©️The Estate of Katsuro Yoshida/ Courtesy of Yumiko Chiba Associates

その後、”もの派”の作風から離れた吉田は、版画や、実験的な平面作品、絵画シリーズ「触」などの制作に取り組みました。
55歳という早すぎる死を迎える直前まで時代と共に変わりゆく美術動向と向き合い、自らの制作活動を追い求めました。

《Work 4-44》1979年|転写:アクリル、カンヴァス|The Estate of Katsuro Yoshida蔵 ©️The Estate of Katsuro Yoshida/ Courtesy of Yumiko Chiba Associates

展覧会について

この展覧会では、そんな吉田克朗の作品を振り返りその制作の軌跡を全5章の構成で辿ります。

みどころ1-吉田克朗の全貌に迫る初の回顧展

吉田の原点である”もの派”の作品から自ら撮影した写真をモチーフにした版画、転写などを用いた平面作品、そして、注目を集めた絵画シリーズ「触」などをはじめ、吉田克朗の全貌を豊富な作品と資料で辿ります。吉田の制作プランやアイデアの詰まった「制作ノート」も必見です♪

《触 "春に"Ⅴ》1998年|油彩、アクリル、黒鉛、カンヴァス|神奈川県立近代美術館蔵©️The Estate of Katsuro Yoshida/ Courtesy of Yumiko Chiba Associates

見どころ2-注目の再制作展示

現在”もの派”は世界的に再評価されていますが、当時の作品はほとんど現存していません…。
今回の展覧会では、作者の吉田克朗にとっても、もの派の動向においても重要作品といえる2点を再制作して、展示します。

参考図版《Cut-off (Hang)》1969年 |本展では再制作作品(2024年)を展示。
©️The Estate of Katsuro Yoshida/ Courtesy of Yumiko Chiba Associates

Writer's Message

吉田克朗が亡くなる直前まで追い求めてきた制作活動の全貌を見ることが出来る今回の展覧会🏛️とても贅沢で魅力的ですよね…🕯️✨また、今回展示される貴重な”もの派”時代の作品にも注目したいです!(峯岸真彩)

詳細/アクセス

【展覧会名】
吉田克朗展 ものに、風景に、世界に触れる
【美術館名】
埼玉県立近代美術館
【開催期間】
2024年7月13日(土)~9月23日(月祝)
前期:7月13日(土)~8月18日(日)
後期:8月20日(火)~9月23日(月祝)
【開館時間】
10:00~17:30
※展示室への入場は17:00まで
【休館日】
月曜日
※ただし7月15日,8月12日,9月16日,9月23日は開館
【入館料】
一般 1100円(880円)
大高生 880円(710円)
中学生以下と障害手帳をご提示の方(付添1名を含む)は無料
【アクセス】
JR京浜東北線〔北浦和駅〕西口 徒歩3分
国際興業バス/西武バス〔北浦和駅西口前〕下車3分

画像提供:埼玉県立近代美術館

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お楽しみに🦢

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